症状 胃痛

夜になると胃が痛い原因と、今すぐ試せる解消法3つ!

あなたは「夜になると胃が痛い…」そんな症状に悩んでいませんか?

実は胃痛も原因によって痛むタイミングというのがあるんです。

  • 夕方から夜にかけて胃が痛み出す
  • 夕食を食べた後に決まって胃が痛くなる
  • 布団に入ると胃が痛くなってきてよく眠れない

そんな悩みをお持ちのあなたの為に、今回は「夜になると胃が痛い」原因と対処法をご紹介します。

どうして夜になると胃が痛いの?

日中は平気なのに、何故夜になると胃が痛いの?と、不思議に感じている方も多いと思います。

仕事などに集中して無意識に抑制している痛みが、家に帰ったり布団に入ってリラックスしたときにあらわれたり、体を横にした事が原因で痛みが出るケースもあります。

ここでは、「夜になると胃が痛い」という場合に原因として考えられる主な疾患をご紹介します。

 

逆流性食道炎

夜になると胃が痛いというケースで、まず可能性として考えられるのがこの逆流性食道炎です。

胃酸の逆流が原因となって、痛みを生じます。

下の表でもわかる通り、特に食後や横になったときに胃痛が起こりやすくなっています。

逆流性食道炎の胃痛が起こるタイミング
時間帯 胃痛 備考
夕方~夜(空腹時) ベルトの締め付け、姿勢の悪さ、肥満などによる腹圧上昇で胃酸の逆流が起きる
夕方~夜(満腹時) 胃が活発に活動し胃酸がたくさん分泌される為、胃酸の逆流が起きやすい
就寝時 横になるため、胃酸の逆流が起きやすい

 

逆流性食道炎とは

逆流性食道炎は、胃酸や胃の内容物が逆流を起こし食道が炎症を起こす疾患です。

通常、食道から胃に繋がる「噴門部(ふんもんぶ)」では、下部食道括約筋がきゅっと締まり胃からの逆流を防いでいます。

しかし、様々な理由から下部食道括約筋がゆるんだり胃酸が過剰分泌され、逆流が起きてしまう事があります。

逆流性食道炎の原因

1.ストレス

逆流性食道炎の原因として多くなっているのが、このストレスです。

精神的ストレスや、過労などの身体的ストレスによって自律神経が乱れると、胃酸過多になったり、下部食道括約筋の機能が低下して胃酸の逆流を招きます。

2.欧米化した食生活

肉や脂肪分の多い食生活は、胃酸分泌が過剰になり胃酸の逆流が起きやすくなります。

3.腹圧の上昇

ベルトや下着での圧迫や肥満による腹圧上昇で、胃酸の逆流が起きる場合があります。

重い物を持ち上げたり、便秘のためトイレで力む事が多いといった場合も注意が必要です。

4.老化

老化による下部食道括約筋の機能低下により、胃酸が防ぎきれなくなります。

逆流性食道炎の症状

逆流性食道炎では、みぞおちの痛みの他にも様々な症状があります。

以下の動画で逆流性食道炎の症状や診断の方法を説明しています。

 

胃酸過多症

ストレスを強く感じており、空腹時に胃が痛むケースは胃酸過多症が考えられます。

胃酸過多症の胃痛が起こるタイミング
時間帯 胃痛 備考
夕方~夜(空腹時) 空腹時にも胃酸が過剰に分泌され、胃痛が起きる
夕方~夜(空腹時) 胃痛よりも、胸やけやげっぷといった症状が出やすい
就寝時 夕食が消化され、胃痛の症状が出やすい

胃酸過多症とは

胃酸過多症は、胃酸が通常より過剰に分泌されてしまう疾患です。

健康な人の場合、胃酸は何か消化すべき食べ物がなければ分泌されません。

しかし、胃酸過多症を引き起こした場合には、胃の中に食べ物があるかどうかに関わらず胃酸の分泌が行われるようになります。

したがって、空腹時にも胃酸が過剰に分泌されることとなり、不快な症状を引き起こします。

また、胃酸過多症が慢性化すると、他の疾病を行き起こす事もあります。

胃酸過多症の原因

1.ストレス

ストレスにより自律神経が乱れると、心身を活動に導く交感神経と、心身を休息に副交感神経の切り替えをうまく行う事が出来なくなります。

副交感神経が過剰に働くと、胃酸が必要以上に分泌され、胃酸過多症になってしまいます。

2.過剰なガストリン分泌

ガストリンは胃酸の分泌を促進するホルモンです。

このガストリンが過剰に分泌されることにより、胃酸が大量に分泌されてしまいます。

ガストリンを過剰に分泌させる原因のひとつとしてピロリ菌が挙げられます。

3.刺激物の過剰摂取

香辛料、カフェイン、アルコールといった刺激物の過剰摂取は胃酸の分泌を促進します。

胃酸過多症の症状

胃酸過多症では、胃痛の他に以下のような症状があります。

  • 胃もたれ
  • 胸やけ
  • 胃酸の臭いの強い口臭
  • げっぷ
  • 吐き気

 

十二指腸潰瘍

胃酸過多症と同じく空腹時に痛みが強くなる疾患ですが、ピロリ菌などを主な原因としています。

十二指腸潰瘍の胃痛が起こるタイミング
時間帯 胃痛 備考
夕方~夜(空腹時) 空腹時は胃液がそのまま十二指腸に流れ込むため痛みが強くなる
夕方~夜(満腹時) 通常痛みは治まるが、悪化した場合は満腹時も痛みを感じる
就寝時 夕食が消化され、胃痛の症状が出やすい

十二指腸潰瘍と、その原因

十二指腸潰瘍について、下記の動画で説明しています。

十二指腸潰瘍の症状

十二指腸潰瘍では、胃痛の他に以下のような症状があります。

  • 胸やけ
  • 食欲不振
  • 吐き気
  • 嘔吐
  • 膨満感

胃が痛いときの対処法

白湯(さゆ)を飲む

胃酸による刺激で胃痛が起きているときは、人肌程度の白湯をゆっくり飲むと効果的です。

食道に逆流した胃酸を洗い流したり、過剰分泌された胃酸を薄めたりして症状を抑えます。

ダイエットや便秘にも効果があり、飲むことを習慣にすると胃痛の予防にも繋がりますよ。

 

ツボ押し

胃酸過多の緩和には中庭(ちゅうてい)というツボが効果的です。

中庭は胸の骨を下にたどっていき尖った場所の下にあります。

軽めの刺激で5秒程押しては離す、を何度か繰り返します。

このツボを温めてあげるのも効果的です。

緊張→脱力

ぎゅー!っと緊張してからのストン。

鼓動に耳を澄ます時間。とてもリラックス出来ますよ。

「ストレスを解消する(自律神経系の緊張を意図的に取る)」というのはとても難しい事です。

しかし、これは緊張からの意図的な脱力により、筋肉を深く弛緩させて意図的に自律神経の緊張を取る工夫をしています。

ストレスから始まる胃の疾患

夜になると胃が痛いというケースでは、ストレスが原因となる疾患が目立ちます。

逆流性食道炎も、病名を聞くようになった当初は食生活の欧米化が主な原因と言われていましたが、昨今ではストレスが原因で発症する人も多くなりました。

もうひとつストレスを原因とする疾患で最近よく聞くようになったのが「機能性ディスペプシア」。

以前は「神経性胃腸炎」と呼ばれていた疾患です。

これは、内視鏡検査をしても炎症などが認められないのに胃痛などの症状があらわれるというもの。ストレス社会がもたらした現代病と言えますね。

まとめ

ストレスによる胃痛は国民病といっても良いほどになっています。

ストレスの原因を根本から解決する事は難しいことが多く、ストレスを発散する方法を見付けたりリラックスをする時間を設けることが大切です。

精神的にリラックスする方法が見つからない場合は、まずは体をリラックスさせる事から始めてみて下さい。

もちろん、夜になると胃が痛いというケースでも、原因はストレスだけではありません。また、今回ご紹介した疾患以外の原因も考えられます。

気になる事があったら無理をせず、早めに医師に相談してくださいね。

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