「コーヒーを飲むとお通じが来る」説と「コーヒーを飲むと便秘になる」説。
あなたは聞いた事、ありますか?
結局どっちなの??って思いますよね。
実は、どちらも本当です。
飲み方にも注意が必要ですが、便秘のタイプによりコーヒーは向き不向きがあります。
あなたの便秘がコーヒーで改善するタイプか、悪化するタイプかここで探ってみましょう。
便通の改善に役立つ、オススメの飲み方もご紹介しますよ!
便通に影響するコーヒーの成分
コーヒーに含まれる成分は、便通に良くも悪くも影響します。
ここではコーヒーに含まれる成分の中で、便通に影響するものを紹介します。
どんな成分が含まれていて、どんなはたらきをしているかを知れば、コーヒーとうまく付き合う術が見つかりそうですね。
カフェイン
カフェインが多い順に並べてやるー。①玉露、②コーヒー、③紅茶、④煎茶・ほうじ茶の順な!
— 健康まめ知識つぶやきます (@cukelirij) 2017年1月6日
玉露はちょっとノーマークでしたが…
カフェインと言えばコーヒー!というくらい、お馴染みの成分ではないでしょうか。
実はこのカフェインが曲者で、お通じにとって良いちから、悪いちからの両方を持っています。
このカフェインと、どう上手に付き合うかが一番のカギかもしれませんね。
それでは、「カフェインのちから」をみてみましょう!
腸のぜん動運動を助ける
カフェインは、胃や腸管を刺激する性質を持っています。
その為、コーヒーを飲むと腸のぜん動運動が活発になり便秘の解消に繋がります。
利尿作用
カフェインには、利尿作用があります。
コーヒーを飲むとおしっこが近くなるというのは、この為です。
体から水分が失われると、便の水分量も少なくなるためカチコチになり便秘の原因となります。
利尿作用は決して悪いものではありませんが、水分をしっかり摂る事が大切です。
クロロゲン酸
クロロゲン酸は、コーヒーに含まれるポリフェノールの一種です。
コーヒー独特の良い香りは、このクロロゲン酸が大きく関係しています。
クロロゲン酸には、お通じにとって良いちからがあります。
腸内環境を整える
クロロゲン酸は、2015年にイギリスから発表された研究で、大腸内のビフィズス菌を増やす事がわかりました。
ビフィズス菌と言えば、ぱっと思い浮かぶのはヨーグルトですが、食事で摂取してもかなりの数が胃酸で死んでしまうそうです。
クロロゲン酸は、痩せている人に多い腸内細菌「バクテロイデス」を増やす事もわかっています。
バクテロイデスは、脂肪の吸収を抑えたり燃やしたりする通称「痩せ菌」。
便秘にもダイエットにも効果があるなんて嬉しいですね!
コーヒーオリゴ糖
コーヒーオリゴ糖は、コーヒーを抽出した後のコーヒーかすを由来とするオリゴ糖です。
大腸でビフィズス菌などの善玉菌の餌となり、腸内環境を整えるはたらきをします。
他にも脂肪の吸収抑制や、抗アレルギー作用、血圧の上昇抑制といった効果が期待出来ます。
コーヒーオリゴ糖は、インスタントコーヒーにもある程度含まれるものの、機能性を期待出来るほどは含まれません。
しかし現在では、コーヒーオリゴ糖が入ったトクホのコーヒー等の飲料が多く販売されています。
コーヒーで便通が改善する人、便秘になる人
便秘には、タイプがあるのはご存知でしょうか?
- 筋力の低下や老化が原因で起こる「弛緩性便秘」
- うんちを我慢する事が習慣化するなどの原因で起こる「直腸性便秘」
- ストレスや自律神経の乱れが原因で起こる「痙攣性便秘」
大きく分けると、この3つです。
このタイプにより、コーヒーで便通が改善する人、便秘になる人に分かれます。
それぞれの便秘タイプの説明は、下記の動画をご覧下さい。
コーヒーで便通が改善する人
コーヒーで便通改善が期待出来るのは「弛緩性便秘」のタイプ。
お腹が張ったり、ころころとしたうんちが出るのが特徴です。
日本人に最も多い便秘のタイプが、この弛緩性便秘になります。
弛緩性便秘は腸のぜん動運動が弱くなっている事が原因ですから、コーヒーのカフェインによる「腸のぜん動運動を助ける」という性質が良い方向へ働くのです。
コーヒーで便秘が悪化する人
一方、コーヒーで便秘が悪化するのは「痙攣性便秘」のタイプ。
便秘と下痢を繰り返す、下腹部痛を伴うなどの特徴があります。
痙攣性便秘は、腸のぜん動運動が強くなりすぎて痙攣してしまい便秘が起こります。
その為、カフェインを摂取して腸のぜん動運動を促す事は、逆効果になってしまうのです。
関連記事【便秘の予防と対策】種類・タイプ別対策なら、きっとスッキリ!便通を助けるコーヒーの上手な飲み方
★朝、ホットコーヒーを飲む
朝はコーヒーではじまる
— 無名 (@fu392jda) 2017年1月6日
こんな人、多いのではないでしょうか?
朝は、腸の反射が起きやすいので特にオススメです。温度とカフェインで腸を刺激します。
★砂糖の代わりにオリゴ糖を入れる
「甘いコーヒーが好き」という人は結構多いですよね。
普段からコーヒーにお砂糖を入れているなら、是非オリゴ糖に変えてみて下さい。
前述した通り、オリゴ糖は腸内に生息する善玉菌の餌になる為、便通改善に効果的です。
逆に、お砂糖は悪玉菌の大好物であり、ぜん動運動を低下させるため便秘の原因となります。
★牛乳を入れる
牛乳に含まれる成分に、乳糖(ラクトース)というものがあります。
これには、便を柔らかくする効果や善玉菌を増やす効果があり、悪玉菌増加の抑制にも一役買っています。
ただし、牛乳を飲むと決まって下痢になるという場合は、乳糖の分解酵素が少ない体質であると考えられますのでやめた方が良いでしょう。
まとめ
あなたは、コーヒーを飲むと「便通が改善する」or「便秘が悪化する」どちらのタイプでしたか?
便秘が改善するタイプであっても、飲み過ぎは禁物。1日2~3杯にしておきましょう。
コーヒーをがぶ飲みして便秘を解消する事が習慣になってしまうと、腸本来の機能が低下して「コーヒーを飲まなければうんちが出ない!」なんて事にもなりかねません。
何事もほどほどが肝心、ですね。