今ある苦痛を和らげるために、即効性の高い薬を医師に処方してもらう人がいます。
しかし、なかには体質から改善を始めて、少しずつ改善に努めたいと考えることもあるでしょう。そんな人は、漢方医から最適な漢方薬を処方してもらった経験があるはずです。
漢方薬は、天然の生薬から作られるので、激しい副作用のリスクはそれほど高くありません。そのため、なんとなく気軽に手に入ると思っている人も少なくないのです。
漢方薬の調合と処方は漢方医の仕事
その調合と処方を担当するのは、漢方の効能を知り尽くした漢方医だと知っていましたか?当然ながら、漢方もしっかりとした知識を持った専門家が正確に処方しなくては効果を得られません。
それぞれの悩みに合わせた処方を、思い浮かべる技が大切になります。日本東洋医学会に所属して、研修をクリアした人だけの特権なのです。
漢方医になるためのプロセスは2つ
それでは、漢方医になるためには、どのような手続きが必要なのでしょうか?
実は、漢方医には大きく分けて2つの種類があります。資格を取得するためのプロセスが異なるのです。
いずれも、日本国内で医師免許を取り、医療に従事する許可を得なくてはなりません。その後、一定の期間を東洋医学の研修に充てて、漢方のプロになる必要があるのです。
漢方医とはいえ、東洋医学だけを学べば良いというものではないのです。西洋医学と東洋医学の両方に精通して初めて、漢方医の素質が備わります。
それぞれの資格の相違点について
専門医
①日本東洋医学会の会員を3年以上は継続する
②その後、漢方による治療の臨床実験について極める
※医学界に所属してから6年は修業がいるということです。
③3年の研修期間中に、7つの単位を取得することがノルマ
〈試験内容〉
具体的な漢方を用いた治療の代表例を、最低でも50症例は叩き込みます。その中から10症例を、証明する知識が必要なのです。
ここまでクリアできれば、漢方についての筆記試験と面接で合否を決定します。
100点以上を獲得して、合格となります。5年ごとの更新でも、同じ条件をクリアすることが必要です。
認定医
①医学界には研修期間も含めて5年は所属
②日本東洋医学会には3年以上は所属
〈試験内容〉
治療の代表例は30症例は叩き込みます。その中から5の症例を説明するのです。
こちらも、筆記と面接が必要です。
60点以上を獲得して、合格となります。やはり5年ごとの更新が求められることになるのです。
まとめ
このように、とても厳しい研修と試験をクリアして、念願の漢方医としてスタートします。これでこそ、患者は安心して相談ができるのです。