CMでもおなじみのガスター10。
H2ブロッカー成分が胃酸の分泌を抑えて、胃痛に良く効く市販薬です。
そんなガスター10の副作用はないのでしょうか?
飲むとき気をつけたい事、副作用の心配などについてまとめていきます。
ガスター10の副作用について
出典:第一三共ヘルスケア公式サイト
添付文書による副作用
- 発疹・発赤、かゆみ、はれ
- 脈のみだれ
- 気が遠くなるような感じ、ひきつけ(けいれん)
- 気分が悪くなったり、だるくなったり、発熱してのどが痛いなど体調異常があらわれる。
出典:第一三共ヘルスケア ガスター10添付文書より
ガスター10の胃酸分泌を抑える成分の薬品名はファモチジンです。
ファモチジンは、腎臓から尿に排出される性質のお薬ですから、腎機能の低下している人(腎臓病、高齢者、子ども)の場合には血中濃度が上がりすぎてしまう心配があります。
また、第一類医薬品に指定されていることからも、慎重に使う必要があるお薬と言えます。
*日常生活に影響が出る副作用の可能性があり、特に注意が必要なもの、新規の医薬品、スイッチOTCやダイレクトOTCなどが、第一類医薬品に指定されています。
一般的に感じることが多い副作用
ガスター10を服用して、便秘、軟便、下痢、口のかわきを感じたという人がいます。
胃酸の分泌をうながすH2(ヒスタミン2)との結合を阻害するので、炭酸水素ナトリウムや炭酸マグネシウムなどの制酸剤と比べて、効きが良いことで知られていますが、それだけに、胃腸の働きに変化を感じることがあります。
また、胃痛の原因には、潰瘍などの傷が胃酸に刺激されるだけではありません。
けいれん性の症状が原因の胃痛は、薬で胃酸を抑えなければならないほどの胃酸過多になっていないケースもあり、胃酸の分泌を抑える力の強いガスター10(ファモチジン)を飲むことで、消化力が低下し、胃に負担をかける場合もあります。
生薬成分中心の漢方薬ならば、消化力を高めて胃を元気にしてくれるので、体がもつ本来の力が発揮されるようにバランスを整えてくれます。
副作用が心配な場合には、そうした生薬系の胃薬の方が、あっているかもしれませんね。
重篤な副作用は?
薬品ですから、アレルギー症状やアナフィラキシーには注意が必要です。
また、病気の治療中の場合は、症状が強く出たり、処方薬との兼ね合いがあるので、必ず、かかっている医師に相談しましょう。
・腎臓・肝臓
ファモチジンの代謝・排泄が上手く行かない場合、作用が強く出てしまう
・心臓(心筋梗塞、狭心症、弁膜症など)
心電図異常、脈の乱れが出る
・胃・十二指腸
ファモチジンが処方されている場合、重複に注意
・ぜんそくやリウマチなど免疫系の病気、ステロイド剤、抗生物質、抗がん剤
血液障害の副作用を起こした例でこうした薬剤の併用例がある
・アゾール系抗真菌剤
抗真菌剤の吸収が低下するので、効果減弱する。
・血液異常を指摘されたことがある人
ファモチジンの副作用で、再生不良性貧血、溶血性貧血、顆粒球減少、白血球減少、血小板減少をおこすことがあります。
・フェニルケトン尿症
アスパルテーム(L-フェニルアラニン化合物)なので、分解が出来ないため禁忌です。
*フェニルケトン尿症:フェニルアラニンを分解するフェニルアラニン水素化酵素の先天欠損
・小児の安全性確認されていない
腎臓からの排出が上手くいかないと血中濃度高くなる
・母乳に移行
ファモチジンは母乳に移行するので、授乳中は避けるか、断乳する。
ガスター10の特徴と使い方
制酸剤としては優れている
もともと処方薬としてしか使うことが出来ませんでしたが、薬剤師さん常駐の薬局で買える市販薬になりました。
胃酸の分泌は、H2(ヒスタミン2)が、胃の粘膜にある受容体に結びついて起こります。
ガスター10(ファモチジン)が、H2を結合させないことで確実に胃酸の分泌を抑えてくれます。
酸っぱい感じ、胸焼けがある場合は効果的ですが、飲んで見て2時間ほどしても効き目がない、むしろつらくなる場合には続けて飲むのをやめましょう。
胃痛のタイプで効かないことも
胃の消化力が落ちている、消化不良や消化管のけいれん性の痛みにはガスター10は効きません。
胃酸の分泌をおさえ込むことで、消化能力にダメージを与え、悪化する事さえあります。
生薬成分の漢方で胃を助けてあげる方法なら、副作用の心配もなく、胃そのものの元気を取り戻すことが出来るでしょう。
胃痛が良く出る人こそ、生薬でのサポートで、胃の元気を取り戻すことが大事かもしれませんね。
それでも、おさまらない不調や痛みは、病院できちんと検査を受けるべきです。
まとめ
胃酸を抑える効果が高いけれど、胃酸が少ないタイプの不調には逆効果・・・
胃酸が多く、潰瘍やびらんを刺激して痛む胃痛にガスター10は良く効きます。
ところが、けいれん性の痛みで胃酸はそれほど多くない、消化機能が低下していて調子が悪いというときにこうした制酸剤は逆効果になります。
原因がハッキリしない場合、生薬系の漢方薬のほうが、副作用の不安なく使えます。
ガスター10(ファモチジン)を使う時にはこうしたリスクもチェックしておきたいですね。