お腹が痛いと言っても、横っ腹の痛みや、お腹を下している時の痛みと違う場合、気になりますね。
おへその上を押すと痛いなんて、なにが原因なのでしょう?
お腹には内臓が集まっていますし、臓器に異常があるサインかもと考えると不安になってしまいます。
『おへその上を押すと痛いとき』の原因や、病気との関係をまとめていきましょう。
おへその上を押すと痛いときは?
胃・十二指腸の病気
十二指腸に潰瘍などの異常があるときには、お腹がすくと痛くなり、食べ物を食べるとラクになるという傾向があります。当てはまるなら、十二指腸潰瘍が疑われます。
関連記事 十二指腸潰瘍を詳しく解説!もう少し上に痛みがあり、食べ物を食べたあと痛みやもたれが強くなるなら、胃潰瘍などの異常が原因かもしれません。ただれや潰瘍ができていると、食べ物の刺激で痛みを感じることが多いからです。
押すと痛い、空腹時に痛む(食べると治るケースあり)、貧血という場合には、胃がんの疑いもあります。スキルスがんの場合には、胃が硬く触れるようになります。
ストレスにさらされる環境では、胃や十二指腸に不調が出やすく、がんのリスクも高まります。
自覚症状がない場合もあるので、定期検査を受けることが胃がんへの対処法になります。
胆道
胆道の位置がみぞおちとおへその間ですから、みぞおちから横っ腹にかけて痛みが出る事が多いです。
胆石などでは、右上腹部の痛みと、吐き気が特徴となっていますが、キリキリとした強い痛みが出るイメージですが、押すと痛いという場合もあります。
発熱を伴って、強い痛みがある場合は、胆嚢炎かもしれません。
『押すと痛い』から『なにもしなくても強い痛み』になる場合には、注意が必要です。
膵臓疾患
急性膵炎は男性に多い病気ですが、背中にも痛みを感じることが多い病気です。
だるさ、鈍痛、吐き気、下痢や便秘が現れる事があります。
発熱や黄疸などの症状が出ている場合には、すぐに病院にかかりましょう。
膵臓疾患の場合、痛みの自覚症状があらわれるまでに時間がかかります。
体の深部にある臓器ですし、押して痛みを感じるのが、膵臓が原因になっているのかは、血液検査とCT、MRIなどの検査を受けなければハッキリしません。
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腹膜炎
臓器の炎症が起きている時、穴が開いてしまった(穿孔:せんこう)時に、臓器を覆っている膜が細菌に感染して炎症を起こします。
押すと痛い感覚が、だんだん広がるのが特徴です。
適切な治療を受けないと、命に関わる病気です。
過敏性腸症候群
ガスがたまりやすく、ストレスや疲労で症状が強くでやすいのが特徴です。
ほかの胆管、胆嚢、膵臓、肝臓といった臓器の炎症よりも、様子を見て対応を判断する事が多い病気です。
下痢が激しい、腸に潰瘍が出来るなどの症状に対応した治療をしますが、おへその上を押して痛いのは、お腹がガスで張っていることが原因の場合もあります。
腸内環境を整える事や、ストレスをためない生活を工夫しましょう。
過敏性腸症候群について
腹筋痛
思わぬ動きで腹筋を使っていたという事があります。
時に運動をしたわけでないのに、咳がひどくでたり、笑いすぎで筋肉痛が出ることもあります。
筋肉に疲労が残って硬くなっている時、おへその上の方を押すと痛いですし、さすってリンパや血液の流れを良くして、回復を早めてみましょう。
おへその上を押して痛いときの対処
黄疸・発熱がある場合はすぐ病院
膵炎や胆嚢炎、胆石などの病気は、状態が悪くなると命に関わる場合があります。
押して痛い程度から、鈍痛、差し込むような痛みがあり、発熱があるときには医師の診断を受けましょう。
胆石症の場合、お腹の右上の方を押すと痛みが出るのが特徴です。
ストレスや睡眠不足を避ける
黄疸や発熱がなければ、胃腸の症状と考えて様子を見てみましょう。
胃腸は、ストレスや睡眠不足、自律神経の乱れの影響をとても受けますから、リラックスして十分休息することが大切です。
痛みが強くなってきたり、下痢や嘔吐が続く場合には、医師の診断を受けましょう。
お腹を温めてリラックス
急激に痛みが強くなったり、痛みが全体に広がるなどが無ければ、お腹を温めてリラックスするのが良いでしょう。
横になって、のの字をかくようにおへその右側から時計回りに、手のひらでさすって行きます。
腸にたまったガスを抜くのにも役立ちますし、リラックス出来ると、堅くなっていたおへその周りがラクになってきます。
まとめ
発熱・黄疸・嘔吐がひどい時は病院、押すと痛いだけなら温めたりマッサージしてみよう
重大な病気がかくれている事がありますが、押してしこりを感じることもなく、ガスがたまっている感じがする場合は、胃腸の働きが鈍っているか、過敏になっているのかもしれません。
過敏性腸症候群を持っていて、いつもお腹の調子が悪かったり、押すと痛いという人もいます。
ストレスが症状を悪化させることが多いので、冷やさない様にして、自分でさするなど、マッサージしてみましょう。
それでもお腹の症状が良くならない場合には、病院にかかることで改善が望めます。