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胃が痛いときは何科に行く?誤診を防ぐための注意点と病院選び!

胃が痛いというとき何科で診てもらえば良いんだろう?って悩む事ありますよね。

胃が痛いとき、診察して貰える診療科は複数あります。

でも実は"胃が痛い"という症状は、必ずしも胃が原因とは限らないんです。

「こんな胃痛は何科に行けば良いの?」

「誤診を防ぐには、どんな事に気を付ければ良いの?」

今回は、そんなあなたの疑問にお答えします。

胃が痛い時に受診する診療科

胃が痛いとき何科を受診するべきかをお話しする前に、まずはどの科がどんな内容の診療を行っているか知る必要があります。

ここでは、胃が痛いときに受診する可能性のある、主な診療科についてご説明します。

内科

内科では、内臓に関する病気を、メスを使うことなく薬物療法や食事療法などにより治療します。

また、あらゆる臨床医学の窓口的な診療科で、最初に診断をして適切な診療科を紹介する役割も担っています。(14歳以下の場合は一般的に小児科が窓口となります)

内科は更に、

  • 循環器内科…心臓や血管などの循環器の専門科
  • 呼吸器内科…肺や気管支など呼吸器の専門科
  • 神経内科…脳や脊髄、神経、筋肉などを診る専門科
  • 血液内科…貧血、白血病、リンパ節などの疾患を診る専門科
  • 内分泌内科…ホルモンの異常により生じる疾患を診る専門科

など様々な分野に細分化されます。

後述する消化器内科も内科の一分野です。

胃腸科

胃腸科は、胃と大腸を専門的に診断、治療する診療科です。

胃と大腸に特化した医療機関もありますが、最近では胃腸科を標榜していても、十二指腸や肝臓など他の消化器の診療を行っている医療機関も多くあります。

消化器内科(消化器科)

消化器内科は、胃と大腸の他にも、食道、十二指腸、肝臓、膵臓、胆嚢など消化器に関する診断、治療を行います。

心療内科

心療内科は、こころの病気がきっかけで体にも症状が現れるような場合に、その診断、治療を行う診療科です。

受診をする上で気を付けたいポイント

何科を受診するにせよ、胃痛で病院にかかるなら気を付けたいポイントが2つあります。

この2つを守るだけで、誤診をぐっと減らす事が出来ます。

 

本当に胃の症状であるかを確認して貰う

まずは、本当に胃の症状であるかを確認して貰いましょう。

何故なら胃が痛いと感じるとき、その原因が胃ではない事があるからです。

これは痛みの原因となる内臓と胃が近い為、脳が胃の異常と誤認して起こります。

病気の診断をする上では「危険な可能性から除外していく」というのが基本になります。

その為、最初に心電図や採血など基本的な検査をしっかりとしてもらう事が重要になります。

 

胃の症状である場合、内視鏡検査(胃カメラ)が出来るか

もし胃の症状と判断されたら、内視鏡検査(胃カメラ)が出来る医療機関にかかりましょう。

問診から予測して治療をするよりも、胃カメラで実際に胃の状況を見て治療をする方がずっと正確で安心出来ることは言うまでもありません。

最近では、ストレスを原因として、胃に炎症が起きていないにも関わらず胃炎のような症状が現れる「機能性ディスペプシア」という疾患で悩んでいる人も多くいます。

その場合は心療内科での治療となりますが、それも胃カメラをして初めてわかる事なのです。

 

まとめると…

 大切なのは、

  • 胃以外の原因がないか検査をして貰うこと
  • 胃以外の疾患が否定された場合、胃カメラを受けること

この2点。

その病院の設備についてはホームページなどで確認できる事も多くなっています。

問診の結果による医師の判断によるところもありますが、診療科に関わらず、胃以外に原因がある可能性はないか(心電図や血液検査の必要がないか)相談してみると良いでしょう。

胃が痛いとき、まずは何科を受診するべきか

どうしても何科にしたら良いかわからないときは、窓口的役割でもある内科がオススメです。

胃の専門科なら、胃腸科、消化器内科(消化器科)

胃カメラがある医療機関を受診しましょう。

何科へ行っても、きちんと検査をすれば正しい診断を受け、他の診療科の範疇だと判断されれば他の病院を紹介して貰えます。

しかし、出来るなら一度の診察で済ませたいですよね。

そこで、ここでは「胃以外が原因で」胃痛の症状が出る主な疾患を診療科別にご紹介します。

もし症状に心当たりがある方は、まずはその診療科を受診する事をオススメします。

 

循環器科

狭心症、心筋梗塞の可能性

注意しなくてはならないのは、胃が痛いと思ったら実は心筋梗塞だったというケースです。

心筋梗塞は、死に直結する恐ろしい病気です。

心筋梗塞の胃の痛みには、下記のような症状が併せて出る場合があります。

  • 胸が締め付けられるように痛い
  • 胸が重苦しい
  • 背中や左腕が痛い
  • 疲れやすい
  • 吐き気がする

また、心筋梗塞の前触れとして狭心症の発作が起きる事があります。

同じような胃の痛みを感じる事がありますが、安静にしていると5~15分ほどで回復してしまい、見逃しがちなので注意が必要です。

 

消化器内科(消化器科)

胆石症による疝痛(せんつう)発作の可能性

胆石症は、胆のうおよび胆管に結石が出来る疾患です。

胆管に結石が詰まると激痛を引き起こします。その他にも、

  • 吐き気、嘔吐
  • 背中の痛みや張り
  • 腰痛、肩こり

などの症状がみられます。

ここで注意しなければならないのは、心臓の症状とよく似ている点。

循環器内科を受診して、レントゲンや心電図では異常なし、点滴で痛みはとれたので原因不明だけどそのまま帰宅…なんていうケースもあります。

採血も必要であるというのはこう言った理由からです。

胆石が詰まると男性でも出産並みの痛みを体験出来るとの噂です…。

 

虫垂炎の可能性

虫垂炎については下記の動画で詳しく解説しています。

虫垂炎(いわゆる盲腸のこと)の誤診は意外と多いようです。

特に夜間に救急外来へ行き胃腸炎と診断されて薬を貰い帰らされるといった話はよく聞きます。

みぞおちの痛みの他に、以下のような症状が出たら虫垂炎を疑って下さい。

  • 時間が経つと右下腹部に痛みが移動してくる
  • 吐き気、嘔吐
  • 食欲不振
  • 発熱(37~38℃)

跳んだり、歩くときの衝撃が響くような痛み方をするといった特徴があります。

 

急性膵炎の可能性

急性膵炎は命に関わる病気です。

膵臓が分泌している消化酵素が膵臓自体を消化してしまいます。

胃が痛むのは膵臓が丁度、胃の裏側に位置しているせいです。その為、背中側にも痛みを感じる事が多いようです。

仰向けに寝転ぶと膵臓臓が脊椎に圧迫され痛みが強くなる事があります。

その他にも急性膵炎の症状には、以下のようなものがあります。

  • 吐き気、嘔吐
  • 腹部膨満感
  • 食欲不振
  • 発熱
  • 悪寒

 

胃カメラは怖くない!楽に胃カメラを受けるには

胃が痛いとき、治療が遅れる原因の一旦として「胃カメラを受けたくないからギリギリまで病院へ行かなかった」という話をよく聞きます。

でもどんな病気も早期発見、早期治療が大切。

まず最初にお伝えしたい事は、胃カメラというのは基本的に初診時にやる事はありません。

何故なら胃を空っぽにする為に、通常、検査前の14時間は絶食しなければならないからです。

さて、病院へ行くと「それでは次回、胃カメラをやりましょう」となる可能性が出て来ます。

ここでは、その胃カメラを少しでも楽にする方法をご紹介します。

 

私はプリンと唱える

胃カメラが辛いというイメージは、胃カメラが喉を通過するときのゲェゲェするところですよね。

さて、胃カメラを飲み込むときですが「私はプリン」と唱えましょう。

勿論唱えるだけではダメですが…。柔らかいプリンの如くベシャっと崩れるように力を抜きます。

力んでいるとオェっとなりやすいです。顔の向きは上げ過ぎず、引き過ぎず正面を向きます。

 

鼻から胃カメラを入れる

胃カメラは口から入れるものと鼻から入れるものがあります。

鼻から入れるものはオェっとなりにくく楽に受ける事が出来ますので、そういった設備があるかどうかを調べて受診するのもひとつの手です。

ごくごく稀に、鼻腔が小さすぎて鼻に胃カメラが通せない人がいます。筆者がそうです。

そんな時は口からにするからね、と最初に説明を受けましたが「気合いで入れてくださ~い!」と言ってねじ込んで貰いました。物凄く痛かったです。

先生は「最近の胃カメラは小さいから口から入れるのもほとんど変わらないんだけどなぁ」と苦笑いしていました。

実際、その後口からの胃カメラを受ける機会もありましたが驚くほどすんなりでした。

ちなみに、筆者が以前働いていた病院の消化器内科の先生は、胃カメラがとても上手で苦しくないと評判でした。そういった口コミを調べて行くのも良いかもしれませんね。

 

鎮静剤、抗不安薬を使う

どうしても怖い!という方は、鎮静剤を注射してもらうという手もあります。

ただし、稀に副作用が出る場合もある為、使わない方針の病院もあるので確認が必要です。

筆者も鎮静剤を使って胃カメラを受けた事がありますが、気が付いたら終わっていました。

でも眠っていた訳ではないようで、胃カメラ飲んでと言われたらきちんと飲み込むし、返事もしていたようです。記憶に残らないだけとのことでした。

ただ、鎮静剤を使うと胃カメラが終わったあとも長いあいだ横になって休まなければいけません。

ぼーっとした状態が続くので車で行くのは控える必要があるなどデメリットもあります。

 

まとめ

 

症状によって、何科に行った方が良さそうか自分である程度予想が出来れば、複数の病院に行く手間が省けるかもしれません。

とは言え、これは何が原因かきちんと検査で調べるという前提があってのお話し。

聴診や触診もなく、問診だけで薬を処方されるのはなんだか不安ですよね。

きちんと検査をすれば何科を受診すべきか、どんな治療をすべきか正しい判断をして貰えます。

こんな可能性はないの?こういう検査は何故しないの?と疑問に思った事や不安に思った事は遠慮せずどんどん医師に相談して下さいね。

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