インフルエンザにかかると高熱が
出るので、少しでも体を楽にする
為に『解熱剤』を利用できない
ものか・・そう考えるものです。
市販の薬には、非常に優れたものも
ありますが、インフルエンザの解熱
に使えるのでしょうか。
インフルエンザの発熱の仕組み
インフルエンザウィルスは非常に繁殖力
の強いウィルスの為に、体内に入ると
あっという間に増殖して、体の機能を
低下させていきます。
ウィルスは増殖したスピードと同じ早さ
で排出されますが、人によっては時間が
掛かるので熱が中々下がらない人も
いるようです。
熱はウィルスを追い出す為に免疫力
が戦っている為に起きますが、脱水
や関節痛等を起こしてしまうので
早くに熱を下げたいなんとかしたい
と思うものです。
インフルエンザで高熱が続く場合には、
抗インフルエンザ薬を飲むだけでなく
点滴で素早く投与し解熱できるように
していきます。
ウィルスの繁殖が抑えられ、排出されて
いくと発熱も治まるので
「発熱して汗をかいた分は水分を摂ること」
がとても重要です。
ウィルスは尿や便、汗となり排出して
いくので、できる限り体の外に出や
すいようにしなくてはいけません。
点滴をするとトイレが近いのは、
ウィルスを外に早く出すための
ものです。
そうすると発熱も徐々に治まり
体も楽になっていくので
「水分はこまめに飲んで排出すれ
ば熱も早くに下がるようになる」
と覚えておきましょう。
インフルエンザで解熱剤は使えるのか
解熱剤は発熱の原因になる、
シクロオキシゲナーゼという物質を
抑えます。
このシクロオキシゲナーゼには、
血管修復機能もあるので、むやみに
解熱剤を服用すると、脳炎や脳症を
重症化させる報告があります。
インフルエンザでは、一部解熱剤と
して処方される薬もありましたが、
現在ではインフルエンザを発症した
患者に対しては解熱剤の処方を見直し
がされています。
インフルエンザの発熱には、解熱剤の
使用は慎重にすべきですから、市販の
解熱剤の使用は控えるべきでもある
のです。
市販の解熱剤には
『アスピリン・ジクロフェニクナトリウム
・メフィウム酸』
等が処方されていましたが、
これらの成分は、インフルエンザによる
脳炎や脳症をを起こし死亡率をあげる
ことも明らかになっています。
現在ではイブプロフェンやアセト
アミノフェンが使われますが、
解熱作用は弱めですから急激に
解熱する事はありません。
使用は医師の処方に合わせて利用
するようにしましょう。
イブプロフェンとはどんな成分でしょう
イブプロフェンはアスピリンやアセト
アミノフェンと同じ作用があり、
プロスタグランジンの抑制をする
成分です。
抗炎症作用が高く、効き目が早いのが
特徴でもあります。
この事から、イブプロフェンを含む
解熱剤が多く、頭痛や解熱に利用
されています。
解熱剤をインフルエンザに使えるか
インフルエンザ脳症は幼児に多く見ら
れますが、大人にないとは言えない
ものです。
一部『小児用バファリン』が安全と
言われていますが、医学的な見解から
『インフルエンザの解熱には解熱剤は
使用しない事』
が通説ではありますから
、自分勝手に解熱剤を飲まないように
しましょう。
厚生労働省でも、インフルエンザに
対する解熱剤の取り扱いには注意喚起
していますので
『市販の解熱剤は使わない』
事が大切です。
確かに39℃以上の発熱は障害を
起こす危険性もありますが、
イブプロフェンについては劇的に
解熱する効果はありません。
熱が下がらないからと、むやみに
解熱剤を乱用するのは、危険でしか
ありませんので、必ず病院で診察を
受けて適切な処置を受けるようしま
しょう。
まとめ
熱が下がらずに病院で処方をされた
時も、しっかりと説明を聞いて、正しい
飲み方をするようにしてください。
勝手な判断で体に異変や命の危険性が
ある薬には手を出さないようにしたい
もの。
先ずはインフルエンザの予防をしっかり
して、インフルエンザを寄せ付けない事が
一番では無いでしょうか。