冬になると流行しやすい胃腸炎。
ノロウィルスやロタウィルスは、菌の活動を抑える”抗ウィルス薬”がないんです!
その上、感染力が強いので、保育所や学校などでは、予防・対策に力を入れています。
大人でも、免疫が落ちていると感染し、ひどいおう吐・下痢に悩まされることになります。
”抗ウィルス薬”がないウィルス性の胃腸炎から、早く回復するためのクスリの使い方、対策などをまとめていきましょう。
下痢止めと正露丸どっちを飲む?
止瀉薬(下痢止め)はNG
ノロウィルスのようなウィルス性の胃腸炎にかかると、ひどいおう吐と下痢に悩まされます。
あまりのつらさに、下痢止めを使う場合があるでしょう。
ただし、ウィルス性の胃腸炎では、ウィルスの活動を抑え込む抗ウィルス薬がないので、体外に早く排出してしまう事が回復の近道になります。
自己判断で下痢止めを飲むことは、回復を遅らせるかもしれないのです。
整腸剤や正露丸、ナウゼリン
水分をたっぷり摂ることと、腸の働きを活発にする整腸剤や、殺菌作用のある正露丸を使いながら、速やかにウィルスを排出するしか対処法がありません。
吐き気止めにはナウゼリン(座薬)が使われる事が多いでしょう。
カンタンに薬でウィルスを押さえ込むことが出来ないのが、ノロウィルスに感染してしまったときのつらさなのです。
ノロウィルスについての基礎知識はコチラです。
早くウィルスを排出させるには?
あえて食事を抜く
体力を落とさないために無理して食事を摂ろうとしがちですが、2食ほど食事を抜いてどんどん排便した方が、ウィルスを早く排出出来ます。
食事をとると、胃腸に食べ物がとどまろうとしますし、ウィルスの排出の邪魔になるケースがあると言うのです。
水分を補給
おう吐や下痢がひどいですから、脱水にならないように注意が必要です。
経口補水液や水をこまめに飲むようにしましょう。
ただ、おう吐がひどくて水分が十分に摂れないとなれば、点滴を受けるしかありませんから、自力で直そうとせず、病院で治療を受けましょう。
二次感染対策
感染力が高く、家族への感染が心配です。
- 手洗いうがい
- ドアノブを拭く
- 手ふきタオルをこまめに交換する
- トイレや吐瀉物の掃除に気をつける
ノロウィルスには、次亜塩素酸ナトリウム(塩素系漂白剤)の殺菌効果を利用します。
トイレや吐いた後の掃除には、マスクをつけ直接触れないようにして処理し、塩素系漂白剤を溶かした水を絞ったぞうきんで掃除しましょう。
薬に頼らず免疫アップ
ウィルス性の胃腸炎のやっかいなところは、抗ウィルス薬がないところです。
病院にかかっても、下痢を止める事はせず、水が飲めない場合にのみ、脱水への対処、吐き気止めの点滴をするという対応になります。
免疫力をアップさせて、予防したいですね。
自律神経を鍛える
『規則正しい生活、日光を浴びる、歩く』
これが自律神経を鍛えて、免疫力をアップさせるのに役立ちます。
あわせてストレスをためない生活も大切ですね。
甘いものの食べ過ぎに注意
甘いものの食べ過ぎは免疫力を低下させるという研究結果があります。
ストレス発散をスイーツに頼るのは、健康、免疫アップによろしくない様ですから、ほどほどにしておきましょう。
まとめ
ウィルス性胃腸炎を押さえ込む薬はない!体外に排出させて回復を早めるしかない・・・
ひどいおう吐と下痢に驚いて、「すぐに病院にかからなくては!」と思いがちのウィルス性胃腸炎。
水さえ飲めていれば、処方される薬は、吐き気止めと整腸剤という事も多く、自然にウィルスを早く出し切ってしまうほかないのです。
ウィルスを出し切ってしまうためには、無理に食事を食べずに2食くらい抜いたほうが良いようです。
とても感染力が強いウィルスですから、家族が感染しないための対策も取っておきたいですね。
症状が重く、水が飲めない場合には、脱水が心配ですから、病院で点滴などの処置を受けましょう。