無農薬野菜に危険があるだなんて聞くとショックですね。
野菜や果物が、虫食いや病気、冷害などのストレスに対抗して、身を守るため、作物自身が、天然の農薬をつくるというのです。
ヒトの免疫にあたる防御反応にあたるものだと言いますが、安心・安全を求めて無農薬野菜を食べたいと思っていたのに、危険な作物になってしまっているのでしょうか?
無農薬野菜にかくれた危険をあきらかにしていきましょう。
無農薬野菜はストレスに対抗する
特異的たんぱく質が作られやすい?
2007年、『農業組合新聞.COM』 のサイトに、近畿大学の「生体防御たんぱく質」の研究が紹介されました。
リンゴを、無農薬・減農薬・一般栽培の3パターンで育てたときの「生体防御たんぱく質」(感染特異的たんぱく)が一番作られたのは、無農薬栽培だったというのです。
次に多かったのが、減農薬。
一般栽培のリンゴが、いちばん少ない結果になりました。
病気や虫食いなどのストレスが多いほど、「生体防御たんぱく質」(感染特異的たんぱく)が作られます。
アレルギーを起こすことがある
この、「生体防御たんぱく質」(感染特異的たんぱく)は、アレルギーを持っている人にアレルゲンとして働きかけることが多いので、無農薬野菜や果物の方がアレルギーを起こすリスクが高まるケースが出てきます。
作物の免疫反応で出来た「生体防御たんぱく質」(感染特異的たんぱく)は、物質そのものに毒性があるわけではありません。
こうした無農薬のリンゴを食べて、いつもより強いアレルギーを起こす可能性があるから、危険な作物だと決めつけるのもおかしな話です。
残留農薬のリスクを避けるには無農薬野菜を選ぶのは間違っていませんが、体質に合わないケースがあるのです。
無農薬=安全・農薬=危険?
この事例から学びたいのは、行き過ぎた無農薬へのこだわりが完全な安全をもたらす物では無いということです。
認可されている農薬は、ヒトの体への影響が少ない安全性に配慮された物になっています。
農業家の方達は、消費者が求める野菜の育成方法の研究を重ねています。
一般栽培の何倍もの苦労を重ねて無農薬で育てています。
たまたまアレルギーが出てしまった例を取り上げられて、無農薬栽培を否定されるのもひどく気の毒な感じがします。
無農薬にこだわるべきなのか
無農薬栽培を調べて見ると、農薬として指定されていない物質で除草したり、土壌改良した場合は、化学物質であっても”無農薬”。
遺伝子組み換えで、虫がつかない性質を与えられた作物も”無農薬”です。
異常になりのいい、成長ホルモンの出が良くなるように操作されている・・・となると、ちょっと怖い気がします。
遺伝子組み換えがわかる動画
https://www.youtube.com/watch?v=LOuWa6_-Kw0
良心的な農業家の皆さんは、一般栽培よりも苦労があることを承知で、本当に安全でおいしいものを提供したくて、無農薬野菜を栽培しているはず。
ただ、最近、安全性や効果に不安が持たれている木酢液は、その化学的な成分で害虫駆除の効果を得ていても、ダイオキシンが見つかっても、”無農薬”と言えるあたりが怖いです。
木酢液の危険性はこちらの記事で紹介しています。
まとめ
”無農薬野菜”にこだわるより、良心的に栽培された作物を選びたい!
無農薬野菜こそ、おいしく安全だと盲信していると、意外な落とし穴にはまるかもしれません。
「生体防御たんぱく質」(感染特異的たんぱく)かもしれませんし、農薬に指定されていない化学物質が入っているかも・・・。
疑い出せばキリがありません。
どこまでが毒なのか、受け取り側のスタンスにもよります。
農業家さんの信念を信じて、地元野菜を中心に季節の物を食べる生活が基本だと感じました。
自分が食べたいと思う野菜を出荷していただけることを願って結びたいと思います。