喉を触っていて、しこりがあって押すと痛い・・・
風邪のあとのリンパの腫れだとハッキリしている場合には納得出来るのですが、押して痛い喉のしこりは心配ですね。
喉を押すと痛いしこりがみられる場合は、リンパの腫れや甲状腺の病気が疑われます。
喉や首の周りに押して痛い症状が出ているときに心配される病気についてまとめいきましょう。
リンパ節炎の場合
急性リンパ節炎
風邪で炎症を起こした後や、虫歯や歯肉炎を起こした後に、首のリンパ節が腫れることがあります。
喉の付け根から下あごのエラのあたりにかけて、小指~親指大のしこりが出来、押すと痛みを感じます。
原因となっている急性期の炎症が治まると自然に小さくなります。
慢性リンパ節炎
慢性の炎症が原因になって数ヶ月にわたってしこりが出来た状態が続きます。
押すと痛みがあり、咽頭炎、扁桃炎などの慢性の炎症を伴っています。
結核のような長期炎症を起こす病気でも、慢性リンパ節炎がおきます。
出来る場所は、急性リンパ節炎と同じ首の付け根から下あごのエラのあたりにかけてです。
亜急性甲状腺炎の場合
首を押して痛みや違和感を感じるときには、甲状腺の病気かもしれません。
亜急性甲状腺炎は、1ヶ月弱から3ヶ月ほどの期間でみられる甲状腺炎で、30~40代の女性に多い病気です。
甲状腺組織が壊れることで甲状腺組織に蓄えられていた甲状腺ホルモンの値が高くなりすぎ、だるさや疲労感、動悸などを感じます。
首を反らせたり押したりすると痛い
甲状腺はのど仏と首の付け根の間に左右対称にあります。
のど仏の少し下を押したり、首をそらすと痛みがあり、症状が激しく出ているときにはつらい事もありますが、自然に治ることが多い病気です。
バセドウ病との違いは?
甲状腺ホルモンの値が高くなってバセドウ病と似た症状が出ます。
動悸がしたり、多汗、疲労感、甲状腺の腫れといった見かけの症状がよく似ています。
バセドウ病の場合には、甲状腺の機能が高まりすぎて甲状腺ホルモンの値が高くなるのですが、亜急性甲状腺炎は、炎症のため組織が壊れホルモンが漏れ出す事で値が高くなります。
喉を押すと痛みがある事と、血液検査をしたときに血沈値の特徴から診断がつきます。
アスピリンや副腎皮質ホルモンの処方を受けると速やかに快方に向かいます。
バセドウ病に処方される抗甲状腺薬では、効果がありません。
亜急性甲状腺炎の解説動画です
腫瘍の場合、痛みは出る?
甲状腺腫瘍
未分化がん、甲状腺髄様がんの一部では痛みが出る事があります。
けれども、”悪性腫瘍=痛みがある”ワケではありません。
その他の腫瘍
口、咽喉頭、甲状腺を原発とする悪性腫瘍がある場合、転移性リンパ腫として、リンパ節の腫れが出ます。
腫瘍そのものに痛みを感じることは少ないですが、リンパ節の腫れは押すと痛い場合が多いです。
喉や甲状腺に異常が無い場合・・・
筋・筋膜疼痛症候群では、首の付け根付近を押すと痛む事があります。
CTや血液検査などの検査では異常が出ませんが、痛みや疲れやすさ、頭痛、電気が走るような強い痛みを訴えるのです。
30~50代の女性に多く、しこりは目立ちませんが、痛む場所が移動したり、天気によって痛み方が変わる病気です。
全身型の場合には線維筋痛症と呼ばれ、命に関わりはないものの、慢性的に広範囲な疼痛、こわばり、睡眠障害が出ます。
まとめ
喉を押して痛みがある場合、亜急性甲状腺炎かリンパ節炎のことが多いでしょう
風邪の様な喉の痛みではなく、外側から押して痛みがあると、悪い病気ではないかと不安になりますね。
喉を押して痛みが出る場合、亜急性甲状腺炎やリンパ節炎、リンパ腫が疑われます。
この場合、バセドウ病のような動悸、多汗、疲労感がありますが、慢性化せずに自然に快方に向かう事も多いですね。
慢性的に痛みがあるのに、喉や甲状腺の検査で異常が無い場合には、繊維筋痛症を扱うペインクリニックを受診するのが良いでしょう。
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