「お腹がすくと胃が痛い」というときには、胃潰瘍や十二指腸潰瘍が疑われます。
お腹がすいているときには、胃酸の濃度が高まって、潰瘍が出来ている粘膜を刺激しやすくなっていると考えられます。
特に十二指腸潰瘍の場合は、食べ物を食べると痛みが改善するケースが多いのです。
お腹がすくと胃が痛い時の対策と、胃・十二指腸潰瘍についてまとめていきましょう。
胃・十二指腸潰瘍とは?
ピロリ菌の存在
胃や十二指腸に潰瘍が出来るのは、消化液に対する防御機能が低下しているからですが、ピロリ菌の存在が強く影響しています。
50歳以上の日本人の50%ほどが、ピロリ菌をもっていると言われていますが、潰瘍を繰り返す人の保菌率は高く、胃・十二指腸潰瘍で病院を受診する人の80%が保菌者だと言われています。
ストレス性の原因
ストレスは自律神経の乱れを起こします。
すると、胃酸から粘膜を防御している働きが弱まってしまい、炎症を起こすようになります。
胃酸の濃度の調整や、消化活動の調整が自律神経が乱れることで上手くいかなくなってしまうので、ストレスの解消を対策として考えて見ましょう。
粘膜が消化液で傷つく
粘膜が、胃酸で消化されてしまうことで傷めてしまい、潰瘍が作られます。
お腹がすいているときには、食べ物入っていないので濃い胃酸の影響をもろに受けてしまいますが、飲み物や食べ物が入ってくると、薄まって刺激がやわらぐという現象が起きています。
十二指腸潰瘍では、食べ物を食べると痛みが良くなるという症状が特徴的です。
胃・十二指腸潰瘍についての詳しい解説はコチラ。
お腹がすくと胃が痛い人の対処法
空腹時間を作らない
食事を規則正しくして、お腹がすきすぎないようにして見ましょう。
仕事柄不規則になってしまう人は、食間にホットミルクを飲む、バナナなど軽食を摂るようにすると胃酸が強くなりすぎるのを避ける事が出来ます。
あんこやケーキは、胸焼けしやすくおすすめしません。
量は控えめにして回数でカバー
どか食いすると、胃酸が出過ぎてしまい、胸焼けの原因になる事があります。
空腹で胃がいたくなる人は、胃酸過多の人が多いので、一度に食べる量を少なめにして回数で食事量をカバーすると良いでしょう。
野菜を食べる
消化の良い繊維の柔らかい野菜、柔らかく煮た野菜を食べるようにすると、ビタミンやミネラル、繊維が傷ついた粘膜を修復、胃腸の環境改善に役立ちます。
ほうれん草、にんじん、かぼちゃ、ブロッコリ-、キャベツなどを食べるようにしましょう。
煮込んで柔らかくなるタイプの野菜ですと、量もたっぷり食べられて、胃腸にも負担をかけにくいのでおすすめです。
生活習慣の改善
自律神経の乱れやストレスを解消できるようにしていくことと、お酒やたばこといった体に負担をかける行為を避ける事も大切です。
胃腸の不調は、精神的な問題もあわせて体調の変化を知らせるサインになっているので、生活習慣を見直してみましょう。
症状がしつこく続き、痛みが強い、出血が疑われる黒い便(タール便)が出る場合には、すぐに病院で検査・治療を受けましょう。
まとめ
お腹がすくと胃が痛いのは、胃・十二指腸潰瘍の疑いアリです!
お腹がすくと胃が痛くなり、少し食べるとラクになるというのは、十二指腸潰瘍の特徴的な症状です。
ストレス、ピロリ菌、生活習慣などの要因が合わさって、症状が出ていることが考えられます。
お腹がすきすぎないように少量ずつにわけて食事を摂ることや、ストレスをためないように工夫する事をおすすめします。
潰瘍が進むと、痛みが激しくなったり、潰瘍からの出血がおきてタール便と呼ばれる黒い便が出るようになります。
心配な場合には、病院で検査、診察を受けるようにしましょう。