便秘もおならも良くあること・・・
でも、だすべきものが出ないでおなかの中にたまっているなんて、良い気持ちのものではありませんね。
- 何か病気がかくれているのでは?
- このままでは病気になってしまうのでは?
こんな不安がつきまといます。
便秘がちでおならが良く出るときに心配な病気と、かかる可能性の高い病気についてまとめてみましょう。
便秘がちでおならがよく出るのは?
腸内環境が乱れている
大腸の中では、乳酸菌をはじめとする体に良い働きをする細菌と、食べ物を分解する時に、体に悪い物質をだす悪玉菌の存在が知られています。
脂っこいものが好き、お肉や動物性たんぱく質に偏った食事、野菜不足、ダイエットなど、食事のバランスが悪いと悪玉菌が優勢になり、ガスがたまりやすくなります。
⇒下痢・便秘お腹の不調
消化不良・大腸の動きが悪い
噛む回数が少ない、早食いなどで胃腸に負担をかけていませんか?
消化不良のままの食べ物が大腸に届くと、ガスがたまりやすくお腹が張ります。
また、大腸の動きが悪くなって、処理が追いつかない場合にもおならが出やすくなります。
⇒食あたり、胃腸炎、落下腸、運動不足
ストレスの影響を受けている
胃腸はストレスの栄養を受けやすく、脳内物質セロトニンの影響で動きが左右されます。
セロトニンは脳でも作られますが、大部分を腸で作っています。
ストレスを受けて脳にダメージを受けると、腸でつくられたセロトニンが受容体と結合して、腸の活動を異常にすると考えられています。⇒過敏性大腸炎など
また、おならのほとんどは、口から飲み込む空気が材料になっています。
ストレスを感じてツバを飲み込む事が多い、言いたいことをガマンして無意識に空気を飲み込んでいるという場合、口から空気を飲み込むことが多く、ガスがたまりやすいのです。⇒呑気症など
おならの臭いと体調
おならは1%の臭い物質がにおう
おならのほとんどは空気ですが、1%の臭い物質がにおいを作っています。
野菜中心の分解で作られる水素・メタンは、それほどひどい臭いはありません。
たんぱく質の分解で発生する、硫黄加水素・硫黄化炭素・二酸化硫黄・インドールスカトールの臭いをひどくしています。
たんぱく質の消化不良は最悪
臭い物質をだしやすいたんぱく質の分解過程では、ウェルシュ菌が働き、臭い物質を作り出します。
臭いがひどいだけでなく、こうした腐敗性の活動でつくられたものは、人体に有害です。
たんぱく質の消化不良で腐敗性の活動が活発になると、おならの臭いがひどく、からだにも有害物質が発生するので最悪です。
臭いで大腸がんがわかる?
腸の活動の様子は、発生するガスを調べるとわかります。
腸で発生したガスは、飲み込まれた空気と一緒におならやゲップ、呼吸と一緒に排出されます。
大腸がんの疑いがあるか、吐いた息で調べる方法が研究されています。
便秘で疑うおならがよく出る病気
過敏性大腸炎
緊張するとすぐにお腹に来る・・・そんな悩みを持つ人は多いですが、過敏性大腸炎では、腸内のセロトニンが関係しているといわれています。
便秘と下痢を繰り返し、ガスがたまりやすい症状に悩み、『外出時に下痢やおならがガマン出来なかったらどうしよう』というストレスで悪化し、日常生活に支障がでるケースもあります。
症状や体にあった治療を受ける事をオススメします。
クローン病
口から肛門にかけて消化管粘膜に炎症を起こし、潰瘍性の病変ができる難病です。
腹痛や下血がおき、消化活動が低下するので、便秘や下痢、おならが増えるなどの症状が出ます。
病院で症状にあわせた投薬を受けながら症状の安定をはかる必要があります。
慢性胃炎
食生活の偏りや暴飲暴食、ストレスが原因で慢性的に胃炎を起こしている場合も、おならがたくさん出たり、便秘になったりします。
胃や十二指腸に潰瘍が出来ると便の材料になる食べ物がスムーズに大腸に送られなくなります。
便秘やおならが気になり、胸焼けやゲップ、胃の痛みがあるなら、病院で検査を受けてみましょう。
ピロリ菌を保有している場合、潰瘍を繰り返しガンになるリスクが高いです。
大腸がん
大腸がんと診断されてから、そういえば、便秘やおならの多さが悩みだったと思いあたるケースがあります。
もともと便秘症の場合は、腫瘍が原因でお腹の調子が悪いと考える人は少なく、健康診断の便の潜血検査で見つかるということが多いのです。
ゆびほどの太さの細い便ばかり出る、頑固な便秘、おならが多いといったことが気になるなら、大腸がんの検査を受けて見ましょう。
まとめ
便秘やおならは健康のバロメーター。気になる時は検査を受けましょう!
便秘がちな場合、お腹にガスがたまって苦しいことがありますね。
食事の偏りや生活が不規則な場合、影響が出やすいのでそれくらいで病院に行くのは面倒だと言う方が多いでしょう。
でも、ダイエットしているワケでもないのに体重が減る、貧血症状が出てくる、一般的な便秘対策がちっとも効かないという場合には、病気がかくれているかもしれませんから、早めに検査して、適切な治療を受けましょう。