ロタウイルスとは
保育園や幼稚園では、冬場になると様々な感染症が流行します。特に、冬から春先の頃に多く、感染が流行するのがロタウイルスです。
中でも、年度末付近で流行が拡大する傾向があります。5歳未満の子供の多くが、一度はロタウイルスにかかると言われているほどです。
今回は、ロタウイルスについて、調べてみましょう。
保育園の登園のタイミング
ロタウイルスに感染すると、病気の症状の回復が気になるでしょう。それと同様にに気になるのが、いつから保育園に通えるかということです。
具体的な対応は、保育園によって異なります。ですから、通っている保育園に確認するしか手段はありません。
しかし、インフルエンザなどのように、学校保健法で出席が決まる病気とは違います。そのため、医師の許可があれば登園には問題無いでしょう。
オムツが外せない年齢の子供の場合、下痢が治まるまで登園禁止というように規定されていることもあります。
感染力が強いロタウイルスは、発症してから1週間は便の中にウイルスが存在します。
ですから、慎重な保育園では、1週間、あるいは下痢が治まるまでと期限が設けられているのです。
オムツの必要のない年齢の子供の場合、対応が異なります。発熱や嘔吐の症状がなければ、保育園への登園を許可していることも少なくありません。
幼稚園の場合
幼稚園の場合、保育園と比較して緩い対応になっていることがほとんどです。発熱や嘔吐などの症状がなければ、登園を認めているところが多いでしょう。
症状が治まっても1週間程度は、トイレに行った後に、普段より丁寧に手を洗わせるべきです。
便にウイルスが残っているため、感染が拡大してしまう危険性があります。十分気をつけるよう、子供に言い聞かせておきましょう。
幼稚園の規則によっては、医師による登園許可証が必要な場合もあります。必ず、幼稚園に確認をすることが大切です。
発熱や嘔吐が治まっても、下痢などでぐったりしている場合、休ませましょう。
ロタウイルスの症状
ロタウイルスによる主な症状は、以下の通りです。
・嘔吐
・発熱
・下痢
・腹痛
・咳
・鼻水
中でも下痢は、お米の研ぎ汁のような、白っぽい水性の便になります。
ロタウイルスの症状には、かなり個人差があるでしょう。嘔吐の症状は、長くても2日程度で治まる場合がほとんどです。
体内から、ウイルスがいなくなれば治まります。
ロタウイルスの対策
残念ながら、ロタウイルスに対する有効な治療法は、見つかっていません。そのため、対症療法を行なうしかないのです。
もっとも一般的な療法は、整腸剤でお腹の調子を整えるものになります。そして、下痢が治まるのを待つのが良いでしょう。
病院によっては、吐き気止めの座薬を処方してくれる場合もあります。しかし、無理に吐き気を抑えるのが、必ずしも確実な対処法とは呼べません。
嘔吐や発熱などは長く続く場合は珍しいので、心配することはないでしょう。下痢などで症状が重いと、脱水症状が心配されます。
場合によっては、点滴や入院が必要になるのです。子供の症状や水分補給の状態などは、しっかり医師に相談しましょう。
吐き気が強い場合、無理に食べさせても、吐いてしまいます。嘔吐から1時間後くらいすれば、吐き気も治まっているはずです。
水分を主体に、少しずつ摂取させましょう。
熱がなく脱水症状も酷くなければ、入浴させることも可能です。入浴が難しい場合は、身体を拭いてあげる程度にするのがポイントになります。
下痢が長引くと、おむつかぶれになりやすくなります。ガーゼや柔らかい布などで、軽く水気を取ってあげましょう。
おむつを換える際は、二次感染をしないように気をつけます。
まとめ
ロタウイルスは、保育園や幼稚園に通う乳幼児の間で流行し、感染が拡大します。医師に相談して、様子を見ながら登園の判断を行ないましょう。
症状は時間が経てば、自然に治まることが少なくありません。二次感染に気をつけながら、しっかりと治療に専念させましょう。