ロタウイルスとは
乳幼児や高齢者に感染すると恐ろしいことで、知られているのがロタウイルスです。わずか10個ほどのウイルスがあれば、瞬く間に感染してしまうでしょう。
腸内で増殖するロタウイルスは、嘔吐物や糞便などから感染が広がります。通常であれば、1週間程度で症状は落ち着くはずです。
しかし、そのような場合でも、体内には、ウイルスが残っている場合があります。
感染力の強いロタウイルスに抵抗するためには予防と対策が欠かせません。そのためには適切な消毒方法が必要です。
今回は、ロタウイルスの正しい消毒方法を紹介しましょう。
ロタウイルスの消毒
ロタウイルスの予防には、一般的なアルコール消毒では不十分です。様々な菌に効果的な消毒法ですが、安心しないほうが良いでしょう。
基本的な予防としては、石鹸を用いた手洗いになります。とにかく、清潔にしておくことが、ロタウイルス予防のポイントです。
身体だけではなく、ロタウイルスに汚染された室内には、注意します。汚染されていると考えられる場所を、きちんと、消毒することが大事です。
アルコール消毒でも歯が立たないロタウイルスを、どうやって消毒するのでしょうか。そのために、必要なのが「次亜塩素酸ナトリウム液」になります。
これは初めて聞く名前かもしれません。実は、薬局などで手に入れることが可能です。
もちろん、薬局まで行くのが面倒な方もいるでしょう。何と、多くの家庭にある家庭用漂白剤を、代わりに使うことができるのです。
しかし、キッチン用の漂白剤は大丈夫ですが、洗濯用の漂白剤は避けるようにします。およそ、200倍程度に水で薄めれば消毒液の完成です。
消毒液が出来たら、壁や床といった汚染されていると思われる場所を消毒します。この時に注意したい点が2つあります。
1つは、手袋を着用することです。もう1つは、換気をしっかり行なうことになります。
布団類の消毒
ロタウイルスの感染などで体調を崩した場合、布団の中で静養することが多いでしょう。しかし、布団の上で嘔吐したり糞便などが付着した場合、消毒が欠かせません。
まずは、マスクを装着して、布団に付着した汚物の中にあるウイルスが拡散しないように処理します。シーツのように洗濯できるものは、しっかりもみ洗いをしましょう。
この時、飛沫を吸い込んでしまわないように静かに行ないます。一度、洗濯したシーツ類は、85度以上の熱湯で1分間以上、洗濯するのも効果的です。
もちろん、家庭用の洗濯機で熱湯が使えないタイプもあるでしょう。その場合、洗濯の際に、先述した消毒液を使用することで、効果を発揮します。
布団の場合、なかなか洗濯できない場合が多いでしょう。よく乾燥させて、その上で布団乾燥機やスチームアイロンなどで消毒します。
衣類の消毒
衣服類に汚物が付着した場合も、塩素系の消毒液を使用することで効果的に消毒できます。ただし塩素系の場合、色落ちなどの可能性がありますので注意が必要です。
衣類の色落ちを気にして、適当な消毒で終わらせてはいけません。しっかりと、消毒を行なうことが大切です。色落ちが酷くて着れないような場合は、思い切って処分します。
衣服の消毒を行う際、必ずマスクを着用しましょう。そして、バケツなどに消毒液を準備して、その中で丁寧に、もみ洗いを行ないます。
そのまま、約30分ほど浸け置きしておきます。浸け置きが済んだら、普通に洗濯機で洗濯して大丈夫です。
すすぎは、しっかり、2回以上行なうようにしましょう。消毒液が準備できない時は、アイロンで熱するのも効果的です。
ロタウイルスで汚れた衣類を、直接、洗濯機に入れてはいけません。ウイルスが洗濯槽で繁殖して、他の洗濯物にまで拡散してしまうからです。
必ず、しっかり、消毒してから洗濯するように心がけましょう。
まとめ
ロタウイルスは冬場などに感染が流行します。アルコールなどでは十分な消毒ができません。
消毒には「次亜塩素酸ナトリウム液」が効果的です。適切な消毒液を準備して、ロタウイルスの感染を食い止めましょう。