背骨を押すと痛いとき、ただの疲労やコリなのか、病気のサインなのか気になります。
背骨は体全体を支えているので、完全に休ませると言うことも難しいですし、血流が悪い事が原因で痛みが出ているなら、軽い運動やストレッチが効きそうです。
背骨を押すと痛いときに考えられる原因と、その症状についてまとめていきましょう。
背骨の痛みについて
出典:Wikipedia
背骨は、胸椎という小さな骨が集まって出来ています。
胸椎(背骨)は、骨同士のクッションの役割をする椎間板と、つなぐ役割をする胸椎関節で結ばれています。
しなやかに、背中を丸めたり反らせたりできるのは、こうした構造を持っているからです。
背骨を押して痛むときは、椎間板や椎間関節に炎症が起きている事が多くなっています。
ほかに、骨そのものが痛むケース、周りの筋肉や腱がこわばって痛む、ほかの場所からの放散痛などが考えられます。
背骨が痛む原因・病気
加齢
年をとってくると、筋力が衰えたり、組織のしなやかさが失われてきます。
同じ姿勢を続けた時にコリが出やすくなったり、骨そのものが弱くなって傷めやすくなってきます。
血行を良くして軽い運動をする、それでもしつこく痛みが続き、強くなってくるようなら病院を受診しましょう。
疲労や急激な負担
若い人でも、疲労がたまっていたり、急激に力をかけると関節や腱を傷めてしまいます。
スポーツをする時にはストレッチを欠かさないのはもちろん、日常的にデスクワークが多いなら軽い運動を取り入れて見ましょう。
鍼灸やマッサージが効果的です。
胸椎椎椎間間関節症(きょうつい ついかん かんせつしょう)
体の中心を支える背骨は、上から頚椎(けいつい)、胸椎(きょうつい)、腰椎(ようつい)、仙椎(せんつい)とよばれています。
肩甲骨の間あたりが痛むという場合には、胸椎の椎間板や椎間関節を痛めている可能性が高いです。
押すと痛い、あるいはお腹や胸、脇の下に痛みが響く事があります。
ただの疲労と違って安静にするだけでなかなか痛みが取れないので、整形外科やペインクリニックを受診すると良いでしょう。
<原因になる行動>
- 運動不足
- スポーツ
- 肥満
- 猫背
- くしゃみやランニングなどの衝撃
- 急に立つ、ひねるなど体勢を変える
脊椎過敏症(せきついかびんしょう)
20歳前後の若い女性に多いのですが、精神的なストレスが原因となって、背中の痛みが出ます・
特徴は・・・
- 背骨を押すと痛い
- 強い肩こりがある
- 環境の変化を経験した
- ストレスを感じている
- レントゲンやCTで異常が見つからない
トランキライザーや筋弛緩剤を使って心と体を同時にほぐしていくことでラクになる場合が多い病気です。
場合によっては、心療内科での治療をあわせて受けると良いでしょう。
ストレスというと、イヤな思いを連想しますが、結婚や旅行など、たのしいと思える事をしていても、環境の変化が痛覚を過敏にして痛みが出ることがあります。
押して痛い背中の痛みが長引く時には、整形外科と併せて心療内科の受診を検討して見ましょう。
痛みを解消するゆらぎ体操
内臓疾患との関係
背骨には神経が集中していますから、内臓疾患との関係も考えられます。
特に、右の肩甲骨付近が痛むときには、胆石や肝臓に病気があるときにみられる症状です。
重いものを持ったり、ぶつけた、床で寝てしまったなど、原因の思い当たらない痛みがあるときには、気をつけてみましょう。
転移性脊椎腫瘍(てんいせい せきつい しゅよう)
骨そのものが痛む原因として、がんの転移が起きていることがあります。
ひびくような痛みや、数週間かけて痛みが強くなっている場合には、リンパの腫れやしこりなど気になる症状がほかにないか気をつけてみましょう。
女性に増えている乳がんは骨に転移しやすいといわれています。
押すと痛い背骨の痛みの対処法
病気では無い場合
- たたくと気持ち良い、
- 押すと痛いけれど痛みは強くなら無い
コリや疲れが原因の場合は生活リズムを整えてストレッチやマッサージで様子を見てみましょう。
お風呂で体を温める、ビタミンやミネラルの豊富な食事を摂る事を心がけましょう。
マグネシウム・亜鉛・カルシウム・カリウム・ナトリウムといったミネラルが不足すると、筋肉がつりやすく、疲れが残りやすくなります。
油脂や糖分の取り過ぎは、血流を悪くしコリやむくみを起こしやすくなります。
病気が心配される場合
- 打撲やねんざなど、原因に心あたりがある
- 痛みがしつこく次第に強くなる
- 体勢を変えても痛みがある
- 押してイタ気持ちよい以上に痛い
- お腹や脇にも痛みがある
- 黄疸が出ている
- リンパの腫れやしこりが出来ている
胸椎(背骨)そのものに炎症やねんざ、打撲などの外傷がある場合は思い当たる事がありそうですね。
そうした事がなにも無いのに痛い場合は、整形外科で外科的な異常が無いか診断を受け、内科、心療内科と総合的に判断してはいかがでしょうか。
内科的な病気がなければ、痛みが強い場合、ペインクリニックで痛みをとる治療を受ける方法もあります。
まとめ
押すと痛い背骨の痛みは、病気のサインなのか見極めよう!
背中は神経が集中しているので、背骨を痛めているほかに、内臓の病気が関係していることもあります。
また、椎体関節を痛めているときは、強く揉んではいけません。
普段と違う痛みを感じたら、どういうときに痛みが強くなるのか、マッサージで良くなる痛みなのか注意深く観察しましょう。
病院にかかるなら、まずは、整形外科で骨や関節の異常が無いか見てもらいましょう。