咳止めシロップの成分について調べていたら、依存性について気になりました。
咳中枢に働いて咳止め効果が高い『リン酸コデイン』は、麻薬成分だというのです。
咳止めとして販売されている市販薬にも配合されています。
咳止め薬を飲むときに注意する事は?依存性は大丈夫?など、咳止めシロップの気になる事をまとめていきましょう。
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咳止めシロップの依存性について
リン酸コデインは麻薬成分
咳止めシロップの依存症になる事があるという噂が流れています。
これは、リン酸コデインがモルヒネの様に麻薬成分だからですが、実際に、咳止めシロップに配合されている量はごく少量なので、用法・用量を守っている限り依存症になることは考えにくいです。
ただし、用量・用法を無視して、一度に何本も飲んでフラフラになる、続けて飲み続けるなどの無茶な飲み方をすると、肝臓に負担をかけますし、体がぼろぼろになっても依存するという怖い事になりかねません。
”OD(オーバードーズ)”という容量以上の薬を飲んで狂言自殺、ドラッグ代わりといった薬の使い方をする若者がいて、問題になっています。
これは、精神を病んでいる状態ですから、精神科や心療内科にかかる必要があるでしょう。
オーバードーズの怖さの動画です
シロップの1日量と依存性
成人のリン酸コデインの1日量は、60ミリグラムまでとされています。
一般的な咳止めシロップにリン酸コデインが配合されている場合にも、60ミリグラム以上服用出来ない事になっています。
アネトンシロップでは、成人1日量の50ミリリットル中、リン酸コデインは50ミリグラム含まれています。
医師の処方による場合でも一日の総量は、240ミリグラム以下とされています。
依存性の薬の怖さ
一時、咳止め薬の乱用が問題になったことがありました。
使用上の注意を守って咳止めとして使用している場合に依存性を心配する事はありませんが、一度に1本を飲みきってしまうのは危険な飲み方です。
大量に摂取すると、麻薬としての側面が強く出て依存性が出てきますし、正常な判断力を失ったり、命のキケンにさらされる事があり絶対にしてはいけません。
現在市販されている咳止めでは、購入本数の制限など、乱用を防止する対策が取られています。
咳止め薬の開発から覚醒剤?
咳止め薬の誕生
アヘンを原料に始めてリン酸コデインが抽出されたのは、1832年フランスでのことです。
リン酸コデインは、アヘンから生まれたモルヒネの兄弟といっていい成分ですが、咳に良く効き、処方薬では高濃度の処方が可能ですが、麻薬取り扱いの届け出が必要になります。
麻薬としての側面に不安を感じますが、市販薬の濃度では麻薬とは呼べない範囲の濃度なので、用法・用量を正しく使う事が大切です。
コデインの薬としての効果
- 咳止め
- 痛み止め
- 下痢止め
咳中枢に働きかけるので、咳止めとして効果的です。
ひどい下痢の時には、下痢止めとして処方される事もあります。
また、風邪薬ではイブプロフェンなどと組み合わせて処方される事も多く、風邪による喉の痛みや頭痛、関節痛の鎮痛に役立ちます。
効果的な薬には違いないけれど、高濃度で乱用した場合には依存性が問題になると言うことですね。
まとめ
リン酸コデインは麻薬成分ですが、用法・用量を守れば依存性は心配ありません
薬はつらい症状をやわらげてくれたり、改善してくれる働きがありますが、副作用として望まない効果をもたらすこともあります。
リン酸コデインについても、咳止めとしてはとても効果的な薬ですが、乱用になると麻薬としての側面が大きくなります。
依存症の場合は、精神科や心療内科での治療が必要になり、精神的につらい思いをするばかりか、体へのダメージも大きいですね。
いたずら半分に大量に飲むことは絶対に避けなければいけません。
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