朝起きると、手がむくんでいる方も多いようです。この場合は手をマッサージすると、一時的に治る人もいるでしょう。
また、手がむくんだ状態では指が曲がらない、力が入らないこともあります。日常の細かい支障が出るくらいで、簡単に治ると思っている方もいるようです。
しかし、手のむくみは軽い症状で考えている以上の病気のサインかもしれません。ここでは、意外と知らない手のむくみの原因から解消法をご案内いたします。
手のむくみの原因とは?
手のむくみには、「血流の低下」が深く関係しています。人によっては朝ではなく、夕方に手のむくみが出る方もいるのです。これは、水分の不足や運動不足でも症状が出ることもあります。
これだけなら、簡単な症状で済ませてしまいがちです。
ですが、「病気の可能性」と聞くと、不安が一気に広がることでしょう。実は、重度の病気でも手のむくみが出ることもあるのです。
・肝硬変…体内の水分やタンパク質の調整ができなくなる
・ネフローゼ症候群…尿にタンパク質が流れて血液中のタンパク質が減少してしまう
・心不全…心機能が低下することで血液の循環が悪くなる
・腱鞘炎(けんしょうえん)…筋肉が硬化することで血流が悪くなる
・リウマチ…関節液が、関節に溜まり血流を妨げる
この他にも、原因不明の手のむくみがあるので注意が必要です。
また、手のむくみの症状が出る時には、「静脈」が詰まっていることも考えられます。毛細血管の血圧が上がると、詰まっている静脈で手だけがむくむこともあるのです。手のむくみに違和感を感じたら、早急に病院で診てもらいましょう。
手のむくみを解消するには?
手のむくみを解消するならば、「血流促進」を図るしかありません。もちろん、筋肉を鍛えることも重要な課題となります。
◆水分補給を怠らないこと
最も効果的なのは、水分を補給することです。通常、1日に必要な水分は2リットルと言われています。
しかし、水分を過剰にとってしまうと逆効果になることもあるのです。
発汗作用が少ない季節では、水分が体内に溜まりやすくなっています。水分が体内にうまく吸収されずに、血管が膨張してしまうとむくみの原因になります。ですから、必要な分だけを補給するように心がけることが大切なのです。
◆マッサージで血流を改善
もう一つの良い方法として、「マッサージ」が挙げられます。
手のむくみの場合は、手のひら全体を揉み解すのが効果的です。温めることも大切なので、入浴時に行うのがベストになります。
これでも、血流が改善しない方はむくんだ手を心臓よりも上の位置に上げます。そうすることで、溜まった血液が腕から身体へと循環を始めるのです。
この場合も、体を温める入浴時が最も効果が表れるでしょう。
◆運動と食事に気を配る
常に適度な運動をすることで、筋肉を鍛えます。
運動は基礎代謝を高め、血液の循環を整えることにつながるのです。
また、偏った食事でも血流が悪くなることもあります。ビタミンやミネラルを、バランスよく摂取することが必要です。マグネシウムや、カリウムを多く摂取することで手のむくみが改善することもあります。
まとめ
以上のように、手のむくみには原因がいくつか存在しています。健康な人が、手がむくんだりしないのは日頃から運動や食事に気を付けているからです。
手のむくみが気になったら、適度な運動、マッサージや食事療法を試してください。むくみが改善されない場合は、総合病院に行ってまずは一般内科から受診しましょう。