お腹が重苦しい、ガスがたまっている感じがする・・・。
便秘がちだと、下っ腹が張る不快感がありますね。
この、下っ腹が張る不快感や、慢性的な便秘が病気のサインかもしれません。
下っ腹が張るときの対処法と、心配な病気についてまとめていきましょう。
下っ腹が張るときの対処法
お腹のマッサージ
慢性的な症状なら、朝起きてすぐ仰向けに寝たままひざを立てて腸の曲がり角を刺激するマッサージをしてみましょう。
おへその右側、そこから少し頭側、そこから左側、おへその左側、おへその下と5点を、ゆっくり5回ほどずつ押します。
バタバタ体操
うつ伏せに寝て、おしりをかかとでポンポンとたたくように足をバタバタさせます。
腸の動きを刺激して、ガス抜き効果があります。
お腹を温める
胃腸の動きが鈍っている時には、お腹が冷えているのかもしれません。
湯たんぽやカイロ、ペットボトルに温水を入れたものをお腹に当ててリラックスしましょう。
ウォーキング
リズミカルな運動は、腸のぜん動運動のリズムを整えます。
体を動かすことで、腸が刺激されて動きが活発になり、便秘やガスだまり解消に役立ちます。
梅干しを食べる
梅干しは、天然の整腸剤として優秀です。
クエン酸が豊富なので、胃腸を刺激し、悪玉菌の活動を抑える効果があります。
お腹の具合が悪いときに梅干しを食べるのは、大正解です。
水溶性食物繊維を摂る
ガスがたまるときは、不溶性の食物繊維が負担をかけていることや、早食いで空気を飲み込んでいることが考えられます。
海藻、きのこ類、山芋、キウイやアボガドなど、水溶性食物繊維を摂ってみましょう。
さつまいもなど不溶性の繊維が多いとおならが増える傾向があります。
生活習慣を見直して症状改善
ゆっくり噛んで食事
ガスだまりになりやすい人は、食事のときに空気を飲み込む量が多いのかもしれません。
また、炭酸飲料を好んで飲む場合にもガスはたまりやすいですね。
いも・豆・牛乳の取りすぎに注意
便秘解消に良さそうな食品ですが、消化に時間がかかるので、摂りすぎるとガスを発生させやすくなります。
慢性便秘改善によいイメージがありますが、食べ過ぎるとガスがたまって、下っ腹が張ることになります。
ストレスをためない
自律神経の乱れは腸の運動にとても影響を与えます。
ストレスが大きい環境、睡眠不足は、自律神経を乱すので腸の動きが乱れて慢性便秘になりやすいのです。
下っ腹が張る、便秘がちという場合、ストレスを上手く発散、リラックス出来る方法を見つけるといった工夫が必要です。
下腹が張ると心配な病気は?
腸閉塞(イレウス)
慢性的な便秘が原因で起こる”詰まり”は、糞便性腸閉塞(イレウス)とよびます。
腸閉塞(イレウス)は、腸にたまったものがスムーズに流れない、腸管が重なってしまう腸重積(ちょうじゅうせき)の状態などのことです。
便が詰まって老廃物を排泄出来ない状態が続くと、ガスがたまりやすく、下っ腹が張る苦しい状態になります。
不溶性の食物繊維は、腸を刺激してぜん動が活発になるように働くときと、胃腸に負担がかかって対処仕切れなくなる場合があります。
腸の働きが鈍っている弛緩性便秘の場合や、開腹手術の経験がある人は、不溶性食物繊維の過剰摂取に気をつけましょう。
おう吐、お腹の痛みが強くなるなどの症状があるなら、病院で治療をうけましょう。
巨大結腸症
腸の一部分だけが大きく膨らんでしまいます。
このうち『慢性巨大結腸症』は、病的な原因があって慢性的な便秘が続いている時に起こりがちです。
しつこい便秘の病的な原因としてあげられるのは・・・
- 甲状腺機能低下症
- パーキンソン病
- 糖尿病
- 腸管神経の異常
- 鎮痛薬など薬の影響
慢性的な便秘があるので、下っ腹が張ることが多くなります。
卵巣腫瘍(らんそうしゅよう)
卵巣腫瘍は、元は直径2~3㎝くらいの大きさの卵巣が、直径10センチ以上になる事もあります。
卵巣腫瘍が腸の通り道を邪魔して便秘になりやすい場合もあります。
卵巣腫瘍で、お腹が重苦しい、下っ腹が張ると感じていた人も多いのです。
その8割が良性腫瘍ですが、手術で切除した腫瘍の細胞を検査しないと、悪性の確定が出来ないのと、4センチ以上になると卵巣につながる茎の部分がねじれて激痛が起こる茎捻転のリスクが高くなるので、手術をすすめられます。
茎捻転は激痛がおこるだけでなく、手当てがおくれると壊死をおこすこともある病気です。
ウエストがキツくなった、下っ腹が張る、子宮内膜症があるという場合には、婦人科で診てもらいましょう。
まとめ
その下腹の張りは便秘の性?しつこい時は病院で診断を受けましょう。
ご紹介した対策でラクになるようなら様子を見ても大丈夫な便秘かと思いますが、便秘対策をいろいろやっているのに解消されず、下っ腹が張るのが続く時には、便秘の原因がほかの病気にあるかもしれません。
- 吐き気・おう吐
- 針で刺すような強い痛み
- 生理痛や排卵痛が強い
など思いあたる場合は、病院で診断を受けましょう。