多くの医療機関で重宝される抗生物質
火傷などの症状の重い怪我も、軽く見て病院に行かないと発熱することがあります。これは多くの場合、傷口から細菌が侵入してそれを防衛本能が攻撃しようとしている証拠です。
時には、免疫力不足でその戦いに敗北した結果、傷口から化膿してしまうこともあります。さらに、そのまま放置すると別の二次的な病状に襲われることもあるのです。
このような危険を回避するために、病院でよく使われているのが様々な抗生物質です。
医学の進歩に伴って、今この瞬間も多くの薬が国の承認を受けています。
サワシリンはどのタイプの抗生物質?
抗生物質は、大きく分けて3つあります。
・抗菌薬・・・細菌を攻撃
・抗真菌薬・・・真菌(カビ)を攻撃
・抗ウィルス薬・・・ウィルスを攻撃
この中の抗菌薬の一種に、「サワシリン」という薬があります。細菌が原因となってひろがってしまった伝染病に効果を発揮するものです。
特に、気温がさがり、抵抗力が低下した幼児に多い溶連菌感染症の治療に使われます。
溶連菌感染症の代表的な症状
・地に足がつかなく感じるほどの高熱
・舌がごつごつしてイチゴのように赤く腫れる
・リンパ腺の腫れによる喉の痛み
・脱力感
検査の後で処方される
溶連菌が存在するかもしれない症状がある時には、簡単な検査を行います。簡単と言っても、時間が短いだけで正確さに問題はありません。
これで、溶連菌が確認されれば、サワシリンなどの抗生物質が処方されます。
抗体ができていない幼児には効果絶大
抗生物質の特性として、長く服用すると体内で抗体ができてしまうことがあります。つまり、攻撃しようと配合した成分に負けないために、菌が強く育ってしまうのです。
よって、服用しているのに症状が改善しないことになります。
その点では、服薬の経験が少ない幼児は、大人よりも早く強く作用する傾向にあります。
しかし、その反面、正しく服用しない場合や、体質に合わない時には激しい副作用があるのです。服用するのは幼児を中心とした子供なので、保護者がしっかり管理してあげましょう。
個別の病状に合わせて処方された薬は、配合された成分のパワーで体調を好転させます。そのため、服用を始めて数日もすると状態は劇的に回復することがほとんどです。
しかし、それだけの作用が期待できるということは、その一方で副作用のリスクの高くなります。
サワシリンの副作用について
①皮膚系・・・発疹・肌のかゆみ
②内臓疾患系・・・腎臓病・肝炎・(気管支系で)ぜんそく
③お腹の不調・・・下痢・腹痛・食欲不振
④口内の不調・・・口内の乾燥・口内炎
抗生物質の服用の注意点
抗生物質は、体を蝕んでいる菌を攻撃する役目を担っています。担当医は、個別の症状によって処方する割合を決めているのです。
最後まで正しく飲むことが大前提になっています。
しかも、症状の改善で服用を勝手に取りやめた場合には、細菌が勢いを取り戻します。復活した菌は、パワーアップして体のあちこちに害をなす合併症の引き金になってしまうのです。
くれぐれも用法・用量を守って正しく服用することが大切です。
まとめ
サワシリンをはじめとする、溶連菌感染症に効果があるとされる抗生物質は、飲み方がポイントです。
数日で改善したと判断せずに、担当医の指示に従って正しく服用を続けましょう。