薬を飲み込むのに苦労している人は多い
医学の進歩で、多くの人が体調不良を自覚すると、薬を飲んで安静にしています。その薬についても、今ではすべてが病院で処方されるわけではなくなりました。
ドラッグストアに行けば、様々な種類の薬が販売されています。
しかし、薬の需要が多くなる子供や高齢者には、服用の悩みも多く報告されているのです。これは、錠剤であれ顆粒であれ、飲み込むにはある程度は喉の力が必要になります。
飲み込む力が不十分だと、錠剤なら喉に留まり、顆粒だと喉の周辺に貼り付いてしまうのです。
溶連菌を撃退するには抗生物質
単純に体がだるいとか、風邪気味だという時には、上記のような市販薬で対処できます。しかし、国や市町村が特別に対応を必要とするような伝染病の治療ではこうはいきません。
たとえば、集団行動し、原因菌が蔓延すると被害が拡大する恐れのある学校などでは個別に対処します。
ここでは、地町村によっては出席停止にすることもある、溶連菌感染症と薬について解説しましょう。
風邪ではないかも?と思ったら専門医へ
風邪でなくて感染症の疑いがある場合には、専門の医療機関を受診しなくてはなりません。さらに、専門の検査キットで菌を確認してから最適な薬が処方されるのです。
来院時には、かなりのつらさを伴う溶連菌感染症も、抗生物質のおかげで数日で楽になります。
では、溶連菌感染症を疑う症状とはどのようなものでしょうか?
溶連菌感染症の症状とは
・39℃以上になることもある高熱
・舌が腫れあがりイチゴのように赤くなる(イチゴ舌)
・焼けるようなのどの痛み
・口内炎
・目から涙が出る(ものもらいのような状態)
正しく飲まないと合併症の危険あり
これらの深刻な症状が、抗生物質を飲むことで数日で改善します。つまり、それだけ処方される薬の効き目が強力だということを意味するのです。
医師の診察結果に基づいて、処方された抗生物質を用法・容量を守って全部を飲みきらなくてはいけません。
子供の飲み方に注意
溶連菌感染症の特徴として、患者の多くが就学年齢の前後となる子供です。先ほど述べたように、子供にとって抗生物質の錠剤を飲むのは至難の業です。
精神的にも肉体的にも、大人とは比べ物にならないでしょう。
それだけ飲みにくい薬を最後までしっかり飲ませるためには、周りの大人の管理が大切です。
飲みたくないというだけではなく、まだ習慣になっていなくて忘れることもあります。簡単に、「一回くらい飲み損なっても問題ないだろう」と考えないでください。
定期的に飲んでいないと、思いもよらない副作用を引き起こすことがあるのです。
こんな合併症が心配
・リウマチ熱
リウマチと名付けられている由来は、一般的なリウマチと同じように突然に急激な痛みがあるためです。
そのため、関節の痛みに襲われることがあります。深刻な症状なら、心臓疾患に悩まされることもあるのです。
・急性糸球体腎炎
腎臓が炎症を起こす病気なので、排尿に血液が混ざることや、皮膚がむくむことがあります。
完治しても再発に注意
子供にとっては大きな苦痛を伴う服薬による治療を乗り越えれば、家族は胸をなで下ろすでしょう。
無事に出席停止も解けて、普段通りの生活が再開してもしばらくは注意が必要です。溶連菌は、一度体内に取り込まれて症状が出ても、再発の心配のある菌だとされています。
毎日の予防策で発症のリスクを下げよう
溶連菌感染症の症状は、ほぼ一般的な風邪と変わりません。つまり、予防するためにも同じ方法をとるのが効果的です。
・うがい
・手洗い
・喉の乾燥の防止
※手洗いの注意点
つい神経質になりすぎ、洗いすぎてしまう人がいます。しかし、洗浄の度合いは洗顔の時と同じと考えましょう。
ごしごしやると、皮脂を取りすぎてしまいますよね?
肉眼では見えませんが、手も洗いすぎると皮膚の表面に凹凸ができてしまうのです。これにより、反対に菌が留まりやすいポケットを作る結果になってしまいます。
まとめ
溶連菌感染症の治療には、抗生物質が用いられます。免疫力の弱い人ほど、薬を飲み込む力が不足していることが多いのです。
しかし、努力して飲み続けなければ、完治することが難しくなります。
数日間ののちに、完治しても再発しやすいことを意識しておきましょう。症状が風邪と似ているので、予防策も風邪の時と同じだと考えておくと安心です。