寒い季節に流行しやすい溶連菌感染症
寒い季節に大人も子供も免疫力が低下して、流行が心配なのが溶連菌感染症です。この溶連菌は、一般的にとてもデリケートな喉に付着して数日間は潜伏しています。
その後、一気に猛威を振るい始めるのです。
溶連菌が体内にあるかどうかは、簡易検査で判断できます。
感染が確認され、治療がひと段落してからも再度の検査が必要です。この最終的な検査で、溶連菌が殺菌されているか否かを判断します。
その際には、腎臓の状態がとても大切です。腎臓が正常でなければ、薬の服用が正しくなく合併症の可能性があることを意味します。
ここでは、その点について詳しく説明します。
風邪とは異なる症状がポイント
潜伏期間を過ぎて、猛威を振るい始めた溶連菌感染症の症状を知っていますか?
まずは、次の3つが大きな判断基準となっているのです。
・急な高熱に襲われる
・喉の強い痛み
・脱力感
これらの症状では、通常の風邪だと考える人も多いでしょう。しかし、この溶連菌の影響なら鼻水もくしゃみも出ないとされています。
舌がイチゴみたい?!溶連菌の仕業かも
さらに、喉が痛いときには無意識に喉の奥を鏡で確認する人も多いはずです。この時になって、「これは風邪ではないかも!」と慌てる根拠があります。
それは、舌の状態で気付くのです。
根拠となるのは、腫れている部分です。喉だけではなく、舌までブツブツしたイチゴのように腫れていることがほとんどです。
抗生物質はすべて飲もう
イチゴ舌に気づいたら、大急ぎで時間を作って、診察を受けに行きましょう。
まずは、溶連菌が付着しているかの検査が必要です。間違いなく確認されたら、感染症だと診断されます。
その後は、解熱と鎮痛のために抗生物質が処方されます。指示通りに数日飲めば、症状は落ち着くでしょう。
しかし、溶連菌は症状が落ち着いても、しばらくは体内に潜んでます。処方された薬は、必ず飲み切らなくてはなりません。
恐ろしい合併症を防ごう
処方された薬を飲み切らなくてはならないのには、理由があります。まだ殺菌が不十分な段階で服用を中断すると、溶連菌が抗体を作ってしまうのです。
これではむしろ、菌のパワーがアップしてしまう可能性が高くなります。その結果として、症状の悪化とともに合併症へのリスクが高まります。
溶連菌感染症で考えられる合併症は、以下の2つです。
・リウマチ熱
・急性糸球体腎炎(きゅうせいしきゅうたいじんえん)
いずれの病名も、それほど、なじみのないものでしょう。
それぞれ、どのような症状を引き起こすのか、簡単に説明します。
リウマチ熱
名称の通りに、リウマチを患った時のように関節痛に苦しめられます。
さらに深刻な場合には、心臓疾患が持病になってしまうこともあるのです。
急性糸球体腎炎
腎炎と言う名称の通りに、腎臓の機能を低下させることがあります。
腎臓は血圧をコントロールしているので、高血圧を引き起こす場合もあるのです。
最終的な検査を忘れずに
正しく抗生物質を服用して、体調が整ったら再び来院しましょう。この時に、溶連菌が完全に殺菌されているかどうか、もう一度検査します。
検査のポイントは尿の状態
肝臓の状態が正常なら、尿はとてもきれいです。一方で、まだ殺菌が不十分なら尿に血が混ざっていることがあります。
完治が確認されたら、「治癒証明書」が発行されます。その翌日には、普段通りに集団行動がおくれるようになるのです。
まとめ
溶連菌感染症は、体調が好転してからの検査が重要です。溶連菌の殺菌が十分でなければ、尿検査で血が混ざっているのが確認できます。
正常に腎臓が働いている場合には、きれいな尿なので、完治したかどうかの判断基準になります。