大切なお子さんが溶連菌感染症にかかって、看病をしているご両親に確認です。看病に一生懸命になりすぎて、自分の予防策はおろそかになっていませんか?
溶連菌という喉に付着するタイプの菌の存在は、ママ友などの会話で知っている人もいるでしょう。そのせいで、かえって「溶連菌感染症は子供の感染だけ防げばいい。」と考えているかもしれません。
実は、その思い込みはとても危険なのです。今回は、大人の溶連菌感染症の症状の発疹の危険性についてまとめました。
免疫が低下していると大人でも感染する
溶連菌感染症の治療をしているお子さんがいると、家族にも感染する可能性があります。溶連菌はインフルエンザのように、感染力はそれほど強力ではありません。
しかし、不規則な生活リズムや睡眠不足で、大人でも免疫力が低下することはあるでしょう。この場合は、お子さんから菌をもらってしまうこともあるのです。
大人の症状も子供と変わらない
溶連菌が原因となる症状は、大人でも子供でも変わりません。
・発熱
・喉の痛み
・発疹
・下痢
・嘔吐
症状は共通していますが、病状はそれほどひどくないことがほとんどです。発熱しても微熱が多く、風邪と勘違いすることも少なくありません。
そのため、体内に留まっている溶連菌に気づかずに放置することになるのです。
その発疹は本当にじんましんなのか?
溶連菌の症状の一つに、発疹があります。皮膚に溶連菌の毒素が広がって、皮膚アレルギーを起こしているサインです。
もともと皮膚が弱い人は、風邪と一緒にじんましんに悩まされることも多くなります。これも溶連菌の確認や診断が、専門家でも難しいとされる根拠だと言われているのです。
大人の場合は、体力にも自信があるのでつい自然治癒に頼ってしまう傾向があります。しかし、溶連菌感染症による症状だと、自然治癒に任せると症状が著しく悪化することがあるのです。
合併症などのリスクを回避するためにも、いつもの風邪よりも深刻だと感じたら、病院に行きましょう。
溶連菌が確認されたら
病院での問診と検査で、溶連菌の存在が体内で確認されたら、直ちに治療が開始されます。
症状と同じく、治療法も大人と子供では変わりません。溶連菌感染症に効果的な配合の抗生物質を、処方された量だけ正しく飲むことで回復が望めます。
病後の食事にも気を遣おう
もちろん個人差はありますが、大人でも完治するまでには下痢や嘔吐といった症状もあります。この時には、肝臓を中心に内臓の機能にも感染の影響が出ている可能性があるのです。
抗生物質の作用で内臓が元気を取り戻すまでは、消化のいい食事を心がけましょう。
さらに、溶連菌感染症では、喉の炎症が見られるので、次の点にも注意してください。
・あまり熱いものや辛いものを食べない
おすすめのメニュー
・おじや
・おかゆ
・煮込み
発疹が治ったら水分補給を
溶連菌感染症で苦しめられる発熱は、回復のために体が自然に発汗します。症状が落ち着くにつれ、発疹もひいていきます。
これにより、気が付かないうちに、体からたくさんの水分が失われるのです。
さらに、下痢や嘔吐でも体内の水分は同じく失われます。このまま十分な水分補給が行われないと、脱水症状の心配が出てくるのです。
水分が足りなければ、老廃物もうまく排泄できません。菌も一緒に追い出すためにも、常に水分補給を心がけましょう。
まとめ
大人でも溶連菌感染症にかかることはあります。家族が感染している場合や、免疫力が低下している場合には注意が必要です。
症状がそれほどひどくないことが多いので、一般的な風邪と間違えないようにしましょう。
発疹をじんましんと勘違いすることもあります。
溶連菌は、自然治癒で改善することはできません。少しでも異変を感じたら、専門の病院で診断を受ける必要があります。