便秘 症状

腸閉塞の入院期間は?便秘で手術になるケースも!

腸閉塞は、腸内を消化物や便、おならなどが詰まって通れなくなる病気です。

ほかに手術後の癒着、腸管が入り込んで重なってしまう腸重積、腸のぜん動がなくなって停滞している状態を指している場合もあります。

病院で入院・加療が必要になるケースがほとんどです。

  • 腸重積になったらどれくらいの入院期間になるのか
  • 病院ではどんな治療を行うのか

といった、腸閉塞の入院・治療についてお伝えしましょう。

 

腸閉塞の入院期間は?

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腸閉塞にはいろいろなパターンがありますが、放置すると、腸が壊死して内容物が漏れると腹膜炎がおこり命の危険にさらされます。

便秘なら詰まりを取り除く処置、腸のねじれをなおす、腸管の圧を下げる治療を入院して行います。

 

手術ナシの場合

平均入院日数は11.2日となっています。

手術なしで回復できた患者さんは、もっと短い日数で退院できる人も多く、2割弱の方が5日ほどで退院しています。

 

手術ありの場合

平均入院日数は17.0日となっています。

やはり体にメスを入れると傷が落ち着くまでの時間が必要なので、少し長引く傾向にあります。

2週間程度の入院になるケースが2割ほどとなっています。

手術を必要とする場合では、腹膜炎など重症化していることもあり、回復に時間がかかることがわかります。

 

便秘が原因の腸閉塞の治療は?

ギモン

イレウス管で圧を逃がす

腸閉塞で怖いのは、腸にたまったガスや便など排出するべきものが肛門・直腸側から出なくなってしまい、腸の圧力が高くなることです。

鼻から管を入れて、胃や腸のガスや余分な腸液などを出して、圧力がかかりすぎないようにします。

 

飲み食い禁止

手術なしの治療でも、数日は絶食で胃腸に負担をかけないようにします。

便秘が解消される、腸のねじれがほどけるなど詰まっている原因が解消されれば、色々しなくても回復できる場合が多いからです。

便秘から腸閉塞になる場合、便秘解消を気にして消化の悪い不溶性食物繊維の取りすぎで詰まる例もあるので気をつけたいですね。

 

浣腸

直腸やS字結腸が変形するほど大量に便が詰まって硬くなっていることがあります。

便秘になっている場合、浣腸をして自然に出てくれれば、圧力も下がりますし自然に治りやすくなります。

 

手術

ひどい便秘でS字結腸が変形し、便が詰まって浣腸も効かないとなれば、切開してたまった便を取り除くしかなくなります。

便秘で腸が詰まった糞便性腸閉塞(イレウス)で、手術を受けるケースがあるのです。

手術を受ければ5日ほど口からの飲み食いは出来ません。

5日目くらいから、おもゆになり、1週間~10日かけて全がゆが食べられるくらいに回復します。

 

糞便性腸閉塞(イレウス)の怖さ

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便秘の放置が悪化を招く

  • 水分の吸収が出来ない⇒脱水
  • 便が停滞 ⇒毒素が再吸収
  • 腸内の圧力増・腸管壊死 ⇒腸穿孔・腹膜炎

『便秘は病気ではないからセルフケアしかない』という思い込みが危険だと言うことがわかります。

本当に頑固な便秘になると、便の水分が失われてとても硬くなりますから、おしりに栓をしているようなものです。

刺激性の便秘薬に頼っていると、腸が緩んで鈍くなり、飲み続けていると自力での排便が難しくなり、便秘を悪化させる原因になるのです。

 

糞便性腸閉塞で死亡例もある

1年間の便秘の末なくなった21歳女性は、身長158㎝、体重47.6㎏の体格で、お腹の中にたまっていた便の量は、6.7㎏にもなっていました。

『たまに出るだけ』が普通になってしまうと、腹痛が激痛になるか、おう吐がひどくなるまでセルフケアで何とかしようとして、重症化する事があり、注意が必要です。

 

食物繊維だけでは治らない

『便秘になったら水分と食物繊維だ』と言われますが、慢性的な便秘には、腸の動きが悪くなっているだけでなく、腸のかたちが変形していたり、ポリープや腫瘍が便の通りを悪くしている場合があります。

また、慢性便秘で腸閉塞の状態になっている場合、レントゲンを撮ると腸がいびつにふくらんでぎっしり便が詰まっています

根菜などの食物繊維を食べても、胃への負担が大きくなるばかりです。

3日排便がない段階で、水溶性食物繊維と水分補給、腸のマッサージ、自律神経の安定、酸化マグネシウムや硫酸マグネシウムなど非刺激性の便秘薬等の方法で排便リズムを整えていきましょう。

セルフケアで改善しない便秘は、腸の変形や腫瘍の治療が必要な場合もあります。

病院で検査を受けましょう。

 

糞便性腸閉塞(イレウス)になる危険度が高い人

  • 1週間くらいの便秘は放置している。
  • 刺激性便秘薬(センナ、大黄、ビザコジル、ラキソナリン)に頼っている。
  • 野菜を食べても便秘状態が変わらない。
  • 肉食に偏っている。
  • ストレスが強い。
  • 高齢・運動不足。

よく言われる『食物繊維と水分、運動』のセルフケアで改善しない慢性便秘は、慢性便秘の末期症状として、糞便性腸閉塞(イレウス)になる可能性が高くなります。

 

まとめ

腸閉塞で入院した場合、手術なしの平均11.2日、手術ありの平均17.0日

 

腸閉塞は進行すると急激に命に関わる危険がある病気です。

回復手術の後遺症や、腸の力が弱い高齢者がかかりやすいといわれていますが、若い人でも慢性便秘から腸閉塞になることがあります。

予防には食事と生活習慣に気をつけて、1週間便秘が続く時には甘く見ずに病院を受診しましょう。

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